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二百六十四話 二年目のクリスマス⑦
「決めたわ。わたし、ここの仕事手伝う」
アリアさんが言う。
「いいの?!」
すももさんが食いつく。
「ええ、このまま見てるだけなんて我慢ならないわ」
「あの女の孫の力を借りるなんてねぇ」
絹江さんが嫌そうな顔をした。
「そう言わずに、ね?」
すももさんがアリアさんを推す。
「まあ、いないよりさ増しかのう」
絹江さんは不承不承許可する。
「ありがとうおばあちゃん!じゃあ予備のエプロン取ってくるねー」
アリアさんが住居スペースに向かう。
「待って、お姉ちゃんが手伝うならあたしもやる」
「いいのかよ」
今度はアリエが言い出して俺が聞いた。
「お姉ちゃんがここ手伝うのにあたしだけくつろぐわけにはいかないじゃない」
「なるほどな、助かる」




