二百四十七話 アリエとシャロン③
「そういえばお前、呼び方もだけどシャロンに肩以外にも足や腕揉ませてたよな。あと椅子にしたり」
俺はアリエがシャロンにさせていることを挙げていく。
「それのどこが悪いっていうの?」
「悪いとは思ってるんだな」
「あ………」
俺が指摘するとアリエは言葉を失った。
俺は挙げた行為が悪いとは言っていない、だがアリエはどこが悪いかと言ってきたんだ。
これは心の中で後ろめたさがどこかにないと出てこない言葉だ。
「というか中学生が高校生を下僕扱いて罰当たりだよな」
「う……」
りんごが言うとアリエは言葉に詰まる。
「しかしシャロンのやつ、なんで急に怒ったんだ?アリエの下僕役は結構気に入ってたように見えるけど………」
俺は疑問を挙げた。
「最近思うところがあったんじゃないか?」
「最近て言うとあんた達他所の店に行くようになったわね」
りんごの考えに絹江さんが補足する。
あんた達というのは新井達学校の知り合いも含んでいた。最近までは新井達とどこかに行くなんてことはなかった。
そこで俺たちは親友のように和気藹々としていたが………。




