二百三十二話 アリエの別荘⑭(バーベキュー)
「バーベキューなんて久しぶりだな」
俺は思わず呟いた。
「あんたバーベキューしたことあるんだ」
アリエが反応する。
「父さんがよく花見に行く時にな、あと家の庭でもたまにやる」
「なんで家でバーベキューやるのよ………」
呆れられてしまった。まあ家でバーベキューなんて普通やらないだろう。
「さあ、そういう気分だったんじゃないか」
「でも近所から変な目で見られて恥ずかしいわよ」
みかんが嫌悪の言葉を出す。
「だよなぁ」
「わたしの家は出かけた時しかやらないけど」
「普通そうだろう」
すももさんにりんごが続いた。
「わたし、バーベキューなんて初めてです」
シャロンが感動する。
「わたしもよ。それにお外でごはんを作るなんて林間学校みたいで感動するわ」
清さんも手を重ねて感動する。
「大勢いるから本当に林間学校みたいだね」
夕さんが言う。
「だよな!まさに、青春で感じだよ」
新井のテンションも高い。
「それに美人が揃っているのがたまらない」
マイクが悦に入ると周りの雰囲気が変わった。
なんてこった、お前のせいで台無しじゃないか。やっぱ連れて来るんじゃなかったか?




