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二百三十話 アリエの別荘⑪(海)
「聞いてもないのに当てんじゃないわよバカ!」
アリエがマイクに蹴りを入れる。
「いった!本当のこと言っただけなのになんで怒るんだい」
マイクが飛び上がって蹴りを受けたスネを庇う。
「それがキモいて気づかない時点でやばいだろ」
俺はやつに言ってやった。
「ええ………」
「綺麗な海ー」
清さんも美しい景色に見とれている。
「清さん、砂でお城作りましょう」
「いいわね、いきましょっ」
そう言って二人は俺たちから離れて城を作り始める。
なんだこれ、二人だけの世界が出来てるぞ。完全に踏み込めねえ。
「あ、あれはほっといて俺たちはバレーでもしようぜ」
新井が苦笑いしながら言う。
「そうだな」




