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二百二十八話 アリエの別荘⑧(海への誘い)
「なあ君嶋ー、海行こうぜ海!ここ目の前海あるんだよ!」
新井が現れて興奮する。彼は既に水着を着て浮き輪を持っていた。
「マジか、俺たちも行くか」
俺はアリエとアリアさんに言う。
「あたしもあたしも!」
みかんが手をあげる。
「お前は留守番な、宿題終わってないんだから」
俺は彼女を止める。
「はーい」
みかんは拗ねたように答えた。
みかんを除く俺たちはすももさんとりんごの部屋を訪ねた。すももさんは窓の側で、りんごはベッドから海を眺めている。
そういえばこの建物は海沿いにあったな。アリエに夢中で気づかなかった。
「すももー、りんご、海行くわよー」
アリアさんが二人を誘う。
「いいわね。行くわよりんご!」
「ああ」




