二百二十四話 アリエの別荘④(部屋割り)
中に入るとこれまた広い玄関と廊下が待ち構えた。
「一人一部屋あるけど葉月とみかんはあたしと同じ部屋でいいわよね」
「おう」
「大丈夫、むしろお兄ちゃんと一緒なら本望だよ」
俺たちは当然のごとくアリエに同意した。
「ダメに決まってるじゃない、何言ってるのよ」
アリアさんが反対してきた。
「なんでよお姉ちゃん、文句でもあるの?」
「みかんちゃんと葉月はいいわよ、そこにあなたが混じったら駄目よ。葉月とはまだ結婚してないんだから同じ部屋で寝泊まりなんてだーめ、なにか間違いがあったらおばあ様に示しがつかないんだから」
アリアさんが理由を説明した。お金持ちの人となるとこういうのはお堅いらしい。
「はーい」
アリエも渋々納得する。
同じようにアリエとアリアが同じ部屋に、すももさんとりんごが同じ部屋、清さんと夕さんが同室、新手は一人じゃ部屋が広いということでマイクと同室、シャロンは新井と同じ理由ですももさん達と同室になった。
そう、一人だと広いんだ。別荘というだけあって個人部屋もベッドとタンスだけでは足りないくらい広い。寝る用の部屋なので他の家具はない、それがまた広さを際立たせた。




