二百十六話 アリエの別荘に行こう
「遅いわよ、呼んだからには三分で来なさいよ」
アリエがみかんに怒る。
「これでも急いだんだから我慢してよもう。それで、二度手間になる話てなに?」
みかんが用件を聞く。
「みんな、今年はあたしの家の別荘に連れて行ってあげる。感謝しなさい」
『別荘!?』
俺たちはアリエの提案に声を上げた。
「別荘て、金持ちが持ってるあの別荘?」
俺はアリエに確認した。
「ええ、あの別荘よ」
「すごい!わたし達、別荘に行けるんだよ!」
「ああ」
すももさんの興奮にりんごが同意する。
「わたし達も、行っていいんですか?」
シャロンが聞いた。
「構わいなわ、あんた達は知った中だもの」
「それって、俺も入ってるのか?」
新井が聞く。
「一応、別に友達なんてわけじゃないけど」
「よし!」
新井がガッツポーズを取る。
「当然、僕も連れてってくれるよね」
マイクが言う。
「は?」
「あなたって、アリエちゃんの友達だったかしら?」
アリエと清さんが首を傾げる。
「ひどいなぁ、いつも学校やここでみんなと話してるじゃないか」
マイクが残念そうに言う。
「どうする?」
俺はすももさん達に呼びかける。
「こいつは新井より軽い、仲間に入れてどうなるか」
りんごが悩ましく言う。確かにその通り、だから俺もマイクを誘うのは賛成出来ない。
「そんな仲間外れとかひどいよぉ、この子も仲間に入れてあげようよー」
すももさんが主張する。
「とか言ってるけど?」
「分かったわよ、連れてけばいいんでしょ」
 




