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僕とカフェダムールの喫茶店生活  作者: 兵郎
十六章 二年目の夏編
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二百十四話 清、久しぶりのカフェダムール



「いらっしゃいませー。あ、清ちゃん!」


すももさんが客を迎える。その人はなんと清さんだった。


「あいつがここに来るなんて珍しいわね」


「ここんとこずっと庵々にばっか行ってたからな」


俺はアリエに同意した。


「でも、この賑やかな雰囲気もたまに来たくなっちゃうのよねぇ」


清さんがシャラランと美しい音が鳴りそうな声で言う。


「それはありがたいな、うちの強みってことか」


りんごが言う。


「人がたくさんいるのはいいことです」


シャロンが言う。確かに人がたくさんいるのは大事だな。


「それに………あなたのように美しい人がいると店も華やかになる」


マイクが髪をかきあげ気取った声で言う。


「あら、お世辞が上手ね」


清さんは彼の軽い文句にも動じない。


「お世辞ではありませんよ、あなたは本当に美しい」


「認めたくはないけどそれは同意見ね」


「うんうん、清ちゃんみたいな綺麗な人なんて早々いないよ」


マイクがめげずに続けるとアリエとすももさんが賛成した。確かにこの美しさは誰もが認めるものだろう。


「そんな真正面から褒められちゃうと………」


清さんが頬に右手を当ててうっとりする。


「照れちゃうわー!」


顔を赤くして逃げていく。


「それわたしのー」


するとすももさんが突っ込みを入れる。


「わたしのーは分かるけどなんで逃げたの?!ちょっと褒めただけじゃない?!あいつもしかして恥ずかし屋?!」


アリエが困惑して叫ぶ。


「うん、真似にしては意味わかんねえな」


「人は恥ずかしくなると逃げたくなるものだ」


「なるほど」


りんごの台詞にシャロンが納得する。


「納得してるところいいけど、追わなくていいのかい?」


マイクが尋ねる。


「む、確かにこれでは売り上げが減ってしまう。追うんじゃすもも!」


絹江さんが発破をかける。


「ラジャー!」


すももさんが敬礼と共に清さんを追う。


「あたしも!」


りんごを後を追う。

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