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僕とカフェダムールの喫茶店生活  作者: 兵郎
十六章 二年目の夏編
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百九十四話 すももin庵々②



「ごめんなさいすももちゃん。わたし、夕ちゃんののとが好き、すももちゃんよりずっと好き。だから、ごめんなさい」


清が胸の内を吐露する。


「それなんだけど、マイクくんが言ってたんだけど清ちゃんて、女の子が好きだったりする?」


すももが思い切って聞いた。


「別にそんなことはないわ。ただ友達への愛が強いだけよ、だからすももちゃんか夕ちゃんかで迷っちゃっただけ」


だがそれは否定されることとなった。


「愛、ねえ。でも、わたしと清ちゃんが親友なのは変わんないでしょ?」


「ええ、変わらないわ。これからも仲良くしてくれるかしら?」


「うん、改めてよろしくね!夕ちゃんもよろしく!」


すももが夕に手を差し出す。


「こちらこそ、よろしくお願いします」


夕がその手を握る。


「これで一件落着だな」


それを見てりんごが言う。


「落着してないよ」


「え」


「はい?」


すももの言葉に他のみんなが首を傾げる。


「えっとすももちゃん、あなたはわたしが誰を好きかって聞きにきたのよね」


清が確認する。


「違う!うちか!この店か!清ちゃんはどっちを選ぶの!っていう話だよ」


すももが語気を強めながら言う。


「あまり変わらないと思うけど…………」


「変わるの!少なくとも売り上げには関わるの!」


「気にするのはそこなのね………」


「忘れていた、そもそもあたし達はそのためにここへ来たんだ」


りんごが言う。


「そうだったの。でも本当にごめんなさい、わたし和食派なの」


今度はすももとりんごだけがショックを受けた。


「そっか………邪魔したね清ちゃん、二人ともお幸せには」


「帰るか姉貴」


「うん………」


目的を達成した以上二人がここにいる意味はない。力なく店を出ようとする。


「待ってすももちゃん!夕ちゃんが一番に大好きてだけで別にすももちゃんが嫌いになったわけじゃないの、だから………」


清が必死にすももを止める。


「そういうの、いいから。店に来るなら歓迎だよ」





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