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百八十三話 甘々で話すなれそめ
「ところでお二人はどうして付き合うことになったんですか?」
夕さんが聞いてきた。
「昔、海で迷子になってきた時こいつに助けられたのよ。それがはじまり」
「で、去年再会して猛アタック仕掛けられたってわけ」
アリエに続き俺が説明した。
「落ちちゃったんですか?」
「まあ落ちたとも言うな」
「そりゃあもうイチコロよ、気がついたらあたしの魅力に落ちてたもの」
「否定はしないけどそう言われるとなんか屈辱的だな」
「あたしに屈辱的に扱われるんだから光栄に思いなさい」
「へいへい」
「ほんと、仲がよろしいのですね」
俺達のやりとりに夕さんも笑った。




