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百七十六話 マイクと新井とすももと
今日も店では新井とすももさんがイチャつくように喋っている。公共の場でこんな真似をするなどなんとも不快な連中だ、おまけにすももさんは仕事をサボっている。仕事をサボるのはイカンだろう。俺達に言われなきゃ動かない、いつからこの人はサボり魔になったのだろう。
「時に、二人はおつきあいしてるのかい?」
そんな二人を見てマイクが言う。
「えー、そんな風に見えるー?」
新井がでへへとだらしなく鼻の下を伸ばす。うざい、軽く自慢げなのがうざい。
「いやいや違うって!わたし達は別にそんなんじゃないからね?!」
すももさんは顔を真っ赤にして手をブンブン振る。これはこれであざとい。
「ふむ、まだ付き合ってはいないが仲がいいというところかな」
マイクは冷静に分析する。
「いやほぼ付き合ってるのと同じだろあれ」
俺はマイクの言葉を否定する。
「ま、付き合うのも時間の問題だね」
「そういえば葉月くんは恋人とかいるのかい?」
今度は俺に話が振られた。




