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百六十九話 たまには喫茶店以外の店も⑦
「そういえば清さんはいつからこの店に通ってるんです?」
俺は清さんに聞いた。
「小さい頃からよ、家の人に連れられてね」
それを聞いてアリエが反応した。
「もしかして、あたしのおばあさまと葉月のとこの店長みたい?」
「うーん、もっと前からって聞いたわね」
「もっと前?前っておばあさんより前の世代ってことですか?」
「江戸時代からっておばあちゃんはいつも言ってたよね」
看板娘が祖母の店主に確認する。
「よく覚えてるねえ。そうだよ、あたしの店は江戸時代も昔から大鳳家に世話になってるんだよ」
店主が肯定した。マジか、そんな前から………すげえな。その割にお通しはしょぼかったがな。




