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僕とカフェダムールの喫茶店生活  作者: 兵郎
十四章 冬編
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百四十話 この店、混んでない?ていうかあんた達忙しいわね



妙だ、カフェモカを飲んでる間アリアさんの様子がおかしい。せわしなく目を動かしていて落ち着きがないんだ。


「なあ、あの人様子変じゃないですか?」


接客の片手間俺はすももさんに聞いた。


「確かに、どうしたんだろ」


すももさんはアリアさんに近づいた。


「ねえ」


「ちょっと」


「な、なに?」


すももさんが話しかける前に向こうから来た。


「この店、混んでない?ていうかあんた達、忙しいわね」


「うん、クリスマスだからね」


「手伝おうかしら」


「え?」


俺も頭にハテナが湧いた。どういうことだ、なんでこんな言葉が出た。


「だから、この店の仕事手伝ってあげるって言ってんの!」


アリアさんが声を荒らげて言った。


「え、ほんと?マジ?リーアリー?!」


すももさんが後退してオーバーリアクションを取りながら言った。


「そんなに驚くことかしら」


アリアさんが眉を潜める。


「え、ほんとに手伝ってくれるの?」


すももさんがアリアさんに確認する。


「だからそう言ってるじゃない」


「ありがとー、アリアちゃん!わたし嬉しい、一緒に頑張ろ!」


すももさんが感激のあまりアリアさんに抱きつく。


「別に………そんなに喜ぶことでもないわ」


アリアさんが顔を赤らめる。


「アリアちゃん!」


清さんが立ち上がって言う。


「なによ急に大声出して」


「すももちゃんはわたしのものよ、あなたなんかに渡さないんだから」


「いや、意味分かんないし。別にあなたのものでもないわよ」


アリアさんが清さんの言葉に戸惑う。


「シャラップ!とにかく……」


「え、清ちゃんも手伝ってくれるの?」


清さんの言葉を遮ってすももさんが言った。どこをどう解釈すればそうなるか分からないがナイスだ、これで起きたであろう喧嘩を未然に防いだ。


「ええ、もちろんよ!」


清さんは目をとろんとさせてオーケーした。

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