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僕とカフェダムールの喫茶店生活  作者: 兵郎
十二章 秋編
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百一話 アリエの文化祭宣伝




夏の暑さが残る9月、アリエが店に入るなり一枚のチラシを見せてきた。


「いや、読めねえよ」


だが入り口付近で見せてきたので何か字があることは分かるがいかんせん距離があるのでなんて書いてあるかが分からない。


「ん」


なのでこちらに接近して再度見せてきた。書かれた字を読む。


「鳳凰院学院大文化祭?」


鳳凰院学院?今まで聞いたことなかったがこれがアリエの通う中学校の名前だろうか。


そして文化祭の文字、鳳凰院学院で文化祭が開かれるので宣伝に来たということか。


「そう、いよいよあたしの学校で文化祭が開かれることになったわ。恋人のあんたは、もちろん来るわよね?」


「まあ、当然な」


「アリエちゃんの学校文化祭やるの?!わたしも行っていい?」


すももさんが話を聞きつけて食いついてきた。


「好きにしたら?何なら葉月と一緒に来てもいいわよ?」


アリエが挑発するように言う。


「やだなあ、そんなあからさまな真似するわけないじゃん」


すももさんが手を振って笑う、怪しいな。


「姉貴ならこそこそ後ろから着いてきそうだな」


りんごが冗談混じりに言う。


「やらないってそんなことー。ね、シャロンちゃん?」


すももさんが言う。


「うーん、スモモはハヅキのことが好きと聞きましたからそういうのもありえるのでは?」


シャロンが人差し指を顎に当てて言う。


「そんなー」


すももさんが悲しみに頭を抱える。まあ当然の返答だな。


「そうだ、学校の知り合いとか呼んでいいか?」


俺はアリエに聞いた。


「いいわ、客は多ければ多いほどいいもの」


「で、アリエちゃんはどんなお店やるの?」


すももさんが聞いた。


「それは来てからのお楽しみよ」


「うわ、ケチー」


すももさんが口をタコ型にする。


「楽しみは後に取っておくものなのよ」

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