腹ペコボーイ
「なぁ、お前ってどーゆ子がタイプ?」
ユキヤが突然聞いてきた。
「んへっ?何、急に…どしたん?」
飯の最中だったので、口をモゴモゴさせて聞き返す。
「いやぁー…そう言えば、お前の好みってきいたことなかったなぁと思って」
ユキヤは、そう誤魔化す様に言うと、
「なぁー教えろよっ!!」
なんて後ろから抱きついてきた。
「ごほっげほっ…お前、いきなり押すなよ。第一、男に抱きついて何が楽しいんだ?」
「ゴメンって…お前だから抱きついたんだよ。別に誰彼構わず、くっついたりしないし」
「あーはいはい…で?好きなタイプだっけ?そーだな…お前みたいに周りを明るくしてくれる優しい子かなぁ…」
適当に受け流して、そう答えると、何故かユキヤは顔を真っ赤にして
「へっ!?あ、あぁ…そうなんだ…」
なんて訳の分からん返事をしてきた。
「お前…何で顔赤いんだ?」
「…………。」
「…あーところで、腹減らないか?メロンパンでも食う?」
「……食う。」