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第五話。 私、あなたに寄生CHUー!!

ミズバチの幼虫は寄生虫です。

私が隠れているとそのまま蜂はどこかへ飛んでいきました。


「わたしはここにいる。」

ってアピールすれば良かったかな?

そうすれば私は今頃危険地帯から救助された可哀そうなお姫様として安泰生活。

そしてそこで素敵な王子様と出会ってその後も命の危険からはかけ離れた生活を…。


って流石によそ様の寄生虫になって豪遊生活をするのは気が引けますし、

其処の家の御嬢さんたちとうまくいかないかもしれません。

まぁ先程まで何かの肉に寄生していたことは気にしない方向で。


―――――何より私水生昆虫ですから。普通に干からびますから。

…いや、もしかしたら干乾びないかもしれないですが、

お母様が完全に水生昆虫として産んで下さったおかげでなにかしら不備は出てくるでしょう。

それこそ干乾びるなんてこともあるかもしれません。

…試したことが無いのでわかりませんが。


まぁ私はやったことが無いことは敢えてやろうとは思わない安定志向系一般庶民系姫バチです。


ミズバチはヒメバチ種だけど非社会性昆虫で姫バチはいない?

なんですかそれ?リアル世界の話?リアルセカイ?知らない話ですね。



…なにか唐突に電波を受信しました。

やはり水の中は電気を通すのでしょうか?

えっ?雨の日はスマホも通じにくくなるしそんなことはない?


……さっきから電波が凄いですね。

成虫になって触角(アンテナ)も伸びていないのにこの年からこの電波の受信感度。

…私は不思議ちゃんにはならないですからね。

普通に生き延びて普通に結婚して普通の家庭を作るのです。

特殊な属性も、そんな変わった子が好みの変わったオスも要りません。


えぇ、私グラシリスは平々凡々に庶民的な姫バチとして生き延びます。

この弱肉強食の世界で普通に生き延びることがどれだけ難しいのかわかっての発言であったのだろうか?

だいたい生物の多くは幼少期を生き延びることが一番の難関であると言われる。

大型草食恐竜は大きくなれば肉食恐竜にはあまり狙われない。狙われるのはまだ小さな仔竜なのだ。

他の生き物も大体そうである。インパラとライオンに然り、赤尾猿とチンパンジーに然り。


そのことを解かっていなかったのならこの先苦労するし、

そのことを解かって言っていたのならある意味蜂族らしい傲慢さであったと言えた。

それがどちらであったのかは彼女自身にしかわからない。

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