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第二十五話。誰も知らない芽からは誰も知らない花が咲く。

さて、ファデータさんの巣でお食事することになりました。

ファデータさんの旦那さんは予想以上にカッコいいオスでした。

まだ女王様の巣から分蜂して働き蜂が十分揃っていないのに、

旦那さんが積極的に働いてくれるおかげで意外と快適です。


部屋の清掃具合と言い、帰ってきたときの出迎えと言い、

繁殖用以外にもいろいろと役に立ちそう…いえ、もとい頼りがいのありそうなオスでした。

いいな、私もそんな旦那さんが欲しい。

どう見ても力関係が妻>>>│(超えられない壁)>>>>>>>>>>なごく一般的な蜂族の家庭ですが、

これほど便利そ、もといしっかりしたオスもそういないかもしれませんね。

本当に羨ましいです。


「そういえば、この辺りに見たこともない芽が出てたそうだけど知らないかしら?」

「それは何処情報ですか?現物とかはありますか?」


「夫経由よ。でもなるべく危険なことや見たこともないものには顔を突っ込まないように言ってあるから狩ってきてはいないわ。」

「………どうかその優しさを私にも…。」


「あら、私がシリスには優しくないとでも言いたいの?」

「イーエ、ソンナコトハアリマセンヨ?」


「…まぁ、いいわ。ところで話は変わるけどもう直ぐスペルヴィアが羽化するかも知れないとお母様から伝令が来たわ。」

「えっ?そうなんですか?――――――――あーでも蛹直前のスペルヴィアちゃんの態度、ちょっと固めだったんですよね。」


「問題はあの娘の方にあるのよ。

あの娘はプレッシャーを受け流すことを知らないから。―――――貴女は流し過ぎだけれど。」


「そんなことないですよ?」

「そういうところが、よ。」


「それより、ファデータさんも行くんですか?スペルヴィアちゃんの羽化を見に。――――巣は旦那さんに任せて。」

「いえ、そうしたいところだけれど、うちの()達も産まれそうなの。私の分も行ってきてくれるかしら。」


「はい、任されました。」

女王様に聞きたいところもありますし、ね。

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