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第十八話。穢された身体。穢れ無き誇り。

カッコつけてはいましたが実は内心ビクビク。

相手怪我だらけの満身創痍でなければ本当に逃げてました。

だってランクC-ですよ。レヴォリューションですよ?エヴォリューションですよ?

本当に万全の態勢で来られたら無理でした。


さて、これからどうしましょうか。

コレに寄生して成虫になるのを待っていましょうか。

それもいいですね。



そう私が思っていた時でした。

いきなりカストーロカウーダレヴォリューションが暴れ出しました。


「なぜっ!?私が支配したはずなのに、効いてなかった!?」



「いやいや、きいていたさおじょうちゃん。だがなぁ?こんどはおれがしはいをした。わかるかぁ?うわがきだようわがき。

うわきじゃねえぞ、うわがきだぞ?…まっにたようなもんか。」


そう言って現れたのはトビゲラのモンスター。

ドールマスターカディスの幼虫。

明らかに私より強いでしょう。

産まれた時から高次の存在で産まれ、幼虫から成虫になった途端本来進化を得てなる形態に一足飛びに進化する存在。



『高次内定保持者』


本来であればドールカディスからの進化の先にある個体へ進化した途端なれる幼虫。

当然そのスペックもドールカディスの幼虫よりはかなり高い。


それでも所詮は幼虫と切って捨てることはできなくもないですが、

個体として単純に一瞬で私から支配を奪い取る能力、

そしてその端末と成り果てたカストーロカウーダレヴォリューションが。

そして何より、明らかにドールマスターカディスのものではない背中から生える幾つかの脚と触角。


私はこの眼で見たことはありませんけれど、私がそれを見間違えることはありません。


「そんなことより、そのおあしとおつのは、どこで?」

「さぁなぁ。きになるかぁ?おしえてはやらんけどなぁ。」



ウォーターワスプ。かつてこの水辺一体を支配していた女王蜂。


私の呟きに目の前のカワゲラは反応します。


「おっ、よくしってるじゃねえか。すげぇなあ。

まっこいつはゆうめいすぎたしなっ。」


「わたしにそのあしとしょっかくを『かえしなさい』。」


「なんだぁ?くそなまいきなじょうちゃんだなぁ。

せっかくよわったこいつがなんかにやられてしんでそのあしとかをひっしこいてあつめたっていうのに。

まぁこいつのおかげでどーるますたーかでぃすのないていまでかけあがったんだけどなぁ。

まっ、そうじゃなくてもじょうちゃんにやるきはねぇけどな。」


「かえしなさい。それはわたしのははのものです。」


「おいおい、いのちがけでおれがとってきたものを、かえせ?

あめえんじゃねーのか、ちょっと。

……んっ?はは?ってするとむすめかいじょうちゃん。」


「えぇ、そのとおりです。」


「ひゃっーはっはっは、じょうちゃんが、かえせっていうのかい。

よりにもよってじょうちゃんが。」


「……えぇ、そうです。なにか?」


「おいおい、まぁしらないのかもしれんがなぁ。いいさ、おしえてやるよぉ。

さっきこいつがよわったせいでしんだっつったよなぁ。」


「えぇ、いいましたね。」


「…わかんねぇ?こいつがよわったのはたまごをうむことにすべてをかけたからなんだよ。

つまりじょうちゃん、あんたのせいだ。」


「…えぇ、そうですか。ははにかんしゃしないといけませんね。」


「おいおい、れいけつだなぁ。」


「そういうしょうぶんなもので。」


「でもほんとおろかだよなぁ。がきをうまなきゃいきていまもこのかわをしはいしていたっつーのによぉ。」


「……。」


「ほんとおろかだよなぁ。」


「…ていせいしませんか。」


「ていせいぃ?なんでだよ、だってほんとのことじゃねぇか。あぁそれとかえせっていっていたよなぁ。

そのしつもんのこたえだ。ほしいならとってみな。ちからづくでなぁ。」


「では。」

尾を『針山』によって限界にまで増やします。

三又から、4,5,6…ここが限界ですね。…6本、十分ですね。

まずは一本目。お母様の御足を傷つけないように付け根の肉から斬り落とす。


「っひぎゃぁぁぁっっ。」


うるさいです。

二本目。同様に脚を傷つけないように肉を削ぎ落します。


「ひっひっひぃぃぃぃっ。」


三本目。暴れるのが邪魔なので奴の背の肉ごとがっつり斬り落とします。

四本目。体制の崩れたところを掬うように脚を斬り落とします。

脚はこれで最後みたいですね。

五本目。触角をピンポイントで削り取ります。

これで奴の身体が取り込んだ分のお母様の身体は取り返しました。

六本目。奴の首元に刃を奔らせます。







しかし、咄嗟に奴が操作したカストーロカウーダレヴォリューションが盾になりその身を切り裂いたことで奴は助かりました。

代わりにカストーロカウーダレヴォリューションがの四肢はバラバラになりましたがしょうがないですね。

私は飛び散ったカストーロカウーダレヴォリューションの脚全てと頭に尾を突き刺し、

その死体を強制的に端末に変えました。


カストーロカウーダレヴォリューションの顎、四つの爪が奴に襲い掛かります。

しかし謎の糸のようなものを吐き出し、間一髪のところでそれらを止められました。



「あっあぶなかっ―――――」


何が危なかったんです?あなたが止めた尾は5つ。私の尾は6つ。

数が一つ足らないんじゃないですか?

奴が図体の大きいカストーロカウーダレヴォリューションの破片に意識を向けた時に私が残した最後の尾が奴の首筋に突き刺さりました。


「あっあ…あっ……あ―――」


母の身体を私の前まで持ってきてくれたお礼としてその命だけは長らえさせてあげましょう。

ですが、――――――――――――――――――――――――――今度はあなたが支配される側ですよ。

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