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<04> -思考が厨二病すぎてやばい!!-

 予定外の自体で更新が遅れました。申し訳ありませんでした。


 とりあえずわからないと、駄々こねても結果は一緒だ。巻き込まれたなら皿までだ。なんか違うけど、とりあえず質問していこう。


「組織って?何?」


 この質問で紅月は小首を傾げ「からかってるのか?」と言われたがどっちもお互い様だと思った。3年ほど前に書いた設定だ、内容がわからないし話を聞いたら思い出すかもしれない。それにもし知っている情報だとしても差異が生じる可能性だってあるのだから。


「アタシ達の組織。『勝利(グングニル)の矛先』は世界を漆黒の闇に覆わせるために戦っている組織……だろ?」


 聞いて。なんだよ、勝利(グングニル)の矛先って。かっこつけてルビ振ってるんだよ!!なんだよ世界を漆黒の闇に覆わせるって、マトリックスか何かか?うわ、厨二くさ!!自分で書いといてなんだけど厨二くさぁ!!キーボードでこの文章打ってたら間違いなく語尾にW連打だよ。

 笑いこらえるのに必死で悶えていたら、やたらジと目で紅月らがこちらを見ている。

 疑われてる。そりゃ疑われるよな。組織の人間なのに組織名聞いて悶えてるなんて。つかこいつら大丈夫か?こんな年になってまでそんなこと言ってると俺でも恥ずかしいと思うんだが。

 とりあえず言い訳考えようと左目の眼帯に手を伸ばした。外見ではわからないが触ると大きく腫れてるののがわかる。

 あ、これ使えるかも。


「あ、あぁ。すまん。ちょっと左目の影響で記憶が………」


 わざとらしく眼帯に手を当ててる。自分で言ってて失敗したと思った。なんで左目が腫れたら記憶が無くなるんだよ。っく………これが魔法石の門(クロウリーズ・ゲート)の選択か………その場でなんか作ってしまった。

 そんな風に目をつぶって感傷に浸っていると。二人は焦るように目を大きく開かせ、すぐさま考え込んでしまった。

 な、なんだ………一体全体何がおきた。


「まさか………アタシのクソダーリンの失われた魔力が………」

「いえ、それは数年前に解決したはずでは………」

「いや、あの………どうかした?」


 もう貶されるのを覚悟で自虐したつもりだったのだが予想とは斜め上を行って彼女達にとってはなにかものすごく重大なことだったらしい。


「なぁダーリン。もしかして最近蚊に刺されたりとかしてないよな?」

「え………?」


 なんでその事を………とその後に続ける予定だったのだが。それを遮るように紅月が言葉を続けた。


「いや、違うならいいんだ。よもやその隠れている眼球がアタシ達が追っている人物の性じゃなくて『こんな冬真っ盛りの中でたまたま蚊にさされて、その腫れた目蓋を隠すために眼帯をしている』なんてまさかな、まさかそんな理由なのに記憶が消えるわけがないものな。アタシの思い過ごしだ、気を悪くしてしまったのなら許してくれ」

「………」



 その通りです、なんて言えない………。言ったら俺がただの厨二病だと勘違いされてしまう。すでに完治してるのに勘違いとか、いや既に再発してるのでは?―――そんな馬鹿な。我が神、バルドルは俺に光を照らしてくれないのか――――ッ!?

 すでに自分でも何言ってるのかわからない領域になってきた。


「……どうかしましたの?ヒョウガ様」


 俺の更なる混沌の渦を巻き起こした表情にあどけない幼女のような可愛らしい顔でこちらを見ている。あえて言うが俺はロリコンではない。


「いや………カワ」


 おっと、危うく彼女の顔見て「カワイ過ぎて見惚れていた」なんて言えるはずない。でも君が好き!!


「皮?」

「いや、なんでもない。ただカワ………川の流れが変わった気がしたから」


 もう嫌だ!!誰か俺を止めて!!もう段々俺の厨二心が戻ってきた気がする。やめて!!俺を再発させないで!!あれだけは確定で俺の一生の中で汚点になる時期ナンバーワンだから!!俺の中にあるギネスブックを更新させないで!!


「見えるのか?マイダーリン」

「見える?」

「流れだよ。この空気に流れる魔力の川の流れを」


 おいおい。次はなんだ。どう聞いても『カワ』ってなんだっていうので思いついたのが『川』しかなかったからそういっただけなのに。

 つか俺も俺だよ。なんだよ川の流れって!!普通に川の音が聞こえたとかでいいじゃんか。それが流れが変わるとか………。


「ちょっと待て。なんだよ魔力の川の流れって」

「はぁ?自分で言っておいて、なんだその発言は」


 ですよね――。あ、ここは思い出した。そういえばあのノートの設定で『魔力は大気中に流れる川から個人の魔力炉である蛇口で捻って使用しないといけない』とかなんとか。

 つっても―――。

     ―――なんも見えないけどな。

 俺が廊下の天井を訝しげに見ているとそれをどう捉えたのか我が愛くるしい幼女のあいちゃんがこちらを尊敬のまなざしで見ている。何度も言うが俺はロリコンではない。


「さすがはヒョウガ様なの。いち早く魔力の川の異変を気づいているの」

「へぇ?」

「まさか………記憶が混乱してあの川がなんなのか聞いてきたのだな。」

「え?あ、あぁ………ちょっと混乱しててあれがなんなのか………」


 まったく見えないんだがな。


「もしかして探してるアイツの性なのかもしれない」

「探してる?誰だよ」

「ロキだよ」


 またこれは安直だな。ラグナロク=ロキが首謀者。もうそいつ倒せばいいんだろ?わかってるんだよ。

 それでもここは少しくらい反応するべきだろうと判断した俺はオーバーリアクションでそれを応えた。


「何ッ!?あいつはまた何かやらかしたのかぁ!!」


 あれ?反応が冷たい。


「また?………とりあえずロキの居所わかる?」

「い、いや………知らない」


 なんか反応がミスった気がするんだが………でもここで探してるってことは俺達が打開しないといけない『ラグナロク』って奴はロキが関係してるわけだ。


「つまり俺にロキを探せと?」

「そうだ。ロキは必ずこの学校のどこかにいる。だからマイダーリンに協力を求めるように言われたんだ」

「なるほど、わかった。ロキを探してラグナロクを止めるってことで了解した」


 了解すると同時にチャイムが鳴り響く。そういえば今は授業中だったなと思い出した。それと同時にかみ殺した欠伸で大きく背を反り、俺に見せ付けんばかりにそのビックバンを主張する。くそ………揉むぞこの野郎。


「―――。アタシは少し保健室で寝てくる。だからダーリンとスクルドは先に戻ってて」

「ヒョウガ様。スクの教室は上だからお別れなの」

「おう。俺も教室戻るよ」


 行ってしまった紅月を追うようにトテトテと可愛らしく歩いてく。

 あぁ、かわいいな。―――もう一度言うが俺はロリコンではない。紳士だ。


「別に『にぃに』とか呼ばれたいとかこれっぽっちも―――」

「ヒョウガ様」

「あひゃあい!!!!」


 なんか今までに聞いたことないスットンキョンな声を発してしまった。恥ずかしい。恥か死しそう………。

 顔を真っ赤にさせながら声のしたほう、下を見るとさっき可愛らしくトテトテ歩いていったアイちゃんが目の前にいた。


「『にぃに』?」

「うおおおおおおおおぉぉぉぉっぉぉぉぉぉぉぉ―――ッ!!」


 やべぇ。なんか熱いものがこみ上げてきた。


「ごめん、アイちゃん。もう一回言って」

「……?………にぃに?」

「ひょおぉぉぉぉぉぉっぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ―――っ!!」


 やばい。も、もう一回くらい………。


「何をやってらっしゃるんですか?ヒョウガ様?」

「おぉおおぉぉ。な、な、なんでもないぞぉ!!なんでもないぞぉミーシャさん!!」

「あら。スクルドまで来てたんですかぁ?」

「うん。ウルドと一緒なの」


 おぉ。これぞ噂のキマシタワーという建物か。

 それは仲の良い姉妹のようにミーシャさんが笑顔でアイちゃんの頬を抓って、アイちゃんは―――ミーシャさんの足を踏んで………。


「何してんの?」

「「なんでもないです・の!!」」

「またそうやってベルは独り占めする気なの!!」

「べ、別に独り占めするつもりではありません!!こ、これは何かあったときのためにヒョウガ様の護衛を………」

「護衛はウルドとスクでやるの!!ベルは帰ればいいの!!」

「一個下のくせに生意気言うじゃありません………」


 お、おい。この姉妹くそ仲悪いぞ。これは止めないと………。しかも休み時間だから疎らに教室から出てるやつもいてなんかすごく視線が集まる。


「お、おい。やめろ―――」

「「ヒョウガ様は黙っててください・てるの!!」」

「は、はい………」


 それからなんとかチャイムというゴングでリングアウトした二人は「覚えておきなさい!」」「覚えてろ!!なの!!」と同時に捨て台詞を吐いた。結局仲いんじゃないかとは思っていたが、そんなことよりも校内での俺の評価が駄々下がりで「あの見せつけエスパーいつ死ぬんだ?」とか「いつ伊藤殺そうか?」など過激さを増していたことを俺は後々知るのであった。

 久しぶりに更新でちょっとノリが変わってる気がしたら申し訳ないです。

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