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虚影録(きょえいろく)──  作者: なぁぁぁぁぁんさぁぁぁぁぁん
刺客編

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虚影録 15話  次元を彷徨う者共

仰ぎ見よ!

空を覆い隠すものを!

───アンーサーツシヤース・スギール王国ギルド治療室─────

クエストで負傷したであろう冒険者達が沢山いた。


杉「すいません。

  奏架さん、救助方法を考えずに落としてしまい……。」


虚『いやいや、そこじゃないでしょうよ、』


奏「いえいえ、おかげで新技と魂の文字を掴めましたから……

  それに治療室にある魔道具で回復しますし……痛いけど、」


奏「回復したら次は何やるんですか?」


杉「それはですね……

  能力の現在の限界値を試します。

  縛りなどを一切使用せずに文字に全魔力を流して、

  素の最高火力、最高出力ですかね?それを測ります。」


奏『体もつかなぁ?』


──4時間後───


奏「もう大分治ったんで行きましょう!」


杉「そうですね。行きましょうか。」


治療室を出て話しながら喋る。


奏「ところでどこで最高出力の能力使うんですか?

  何もないところじゃないとかなりまずいと思うんですけど。」


杉「大規模な能力を全力で使うのに使える場所があるのでそこに行きます。」


──ヒロビ野原───

魔族側に近い野原で、

そこは不自然な程に誰もいなかった。


杉「ここなら何か不気味な噂があってほとんど人が通りませんし、

  滞在なんてことをする人もいません。」


奏「その不気味な噂ってなんですか……?」


杉「なにか目に見えない遺跡がどこかにあるとか、

  まあ所詮は噂だったので調査しても何も見つからなかったんですけどね。

  とりあえず、全力で一回打ちましょう!私は少し離れた所で観測してます。」


奏「は~い。」


そう返事をすると座小杉は離れていった。

座小杉が豆粒ぐらいの大きさになると手を上げて合図をした。


奏『集中、集中、』


奏架が集中をし、

文字に沿って体全体の魔力を流し込む。


そうして奏架の全魔力が魂、その文字にへと集まった。

奏架はそれを放った!


奏「ングッ!」


虚『技名ねぇのかよ……

  まぁただ放ってるだけだし技じゃないか、』


すると次の瞬間!

野原の空が何かで覆われた。


それは”ゲート”だった。


黒く濁った紫色のそれは不気味なうねりをしていた……。


ドサッ、


そう奏架が倒れると同時に別次元への扉は閉まろうとする。


杉「何か出てきている?…」


その杉が見たものがこちらに出る前にゲートは閉じた。


杉「あれは昆虫?いや、哺乳類か?……

  そんなことより奏架さん!大丈夫ですかー!?」


奏『なんだこれ、体が動かない、……

  これが魔力切れかぁ~、』


虚『なんかやっぱ奏架さ、

  いつも余裕そうじゃない?』


奏『そんなことないよ!これで余裕なわけないじゃないか!』


その後、奏架は座小杉に運ばれ、

再びギルドの治療室へと運ばれた。


───アンーサーツシヤース・スギール王国ギルド治療室─────

先ほどよりも冒険者は少ない。


奏「それで、全力でやったことで何が解るんですか?」


杉「えーとですね。

  能力の規模感、威力や能力を使ったことで起きる、

  二次的なものがあるかどうか、ぐらいですかね。」


奏「それでそれで!どんな感じでしたか!?」


杉「規模はかなり大きく、一つの村ぐらいを覆えるレベル。

  威力は……まぁあれでは測れないような能力ですから解りませんが、

  二次的なもの、…奏架さんが作ったゲートのようなものから、

  何かこの世界とは異なる生物?が出かけていました。」


奏「え……生物?なんで?」


虚『僕たちがこの三次元に住んでるように、

  別次元の住人だっているさ。』


奏『それも…そうなのか?、』


奏「それで次は何をやるんですか?」


杉「えー、ここからはガッツリ訓練らしいことを、

  やるぐらいしかないですね。」


奏「訓練らしいこと?」


杉「はい、まぁ最初に言った通り能力はイメージが大半なので、

  イメージ力を付けることだったり、

  そのイメージを安全に使う為の縛りの付け方などですかね?

  それぐらいしかもうやることはないですね。

  正直今日と明日だけやって最後の日は休んでもらった方がいいです。」


奏「はーい。」


──1時間後の旅館内食堂───

奏架と座小杉は旅館に戻った。

辺りは夕焼け特有の光が包んでいる。


そう!食事の時間だった!


奏「おお!頂きます!」


虚『夜ご飯がラーメンだと……?』


ジュゥズルジュズル

奏『あぁ~!美味い!初めて食べたけど何だこれは!

  食う口がとまらねぇ!』


塩ラーメンの汁が飛び散る!


そして前に居た伊月の服へクリティカルヒット!


伊「………」いらいら


ジュゥズルジュ……

奏『なんか前から圧が……』


伊「奏架君、?食事のマナーって知っているかい?……」


虚『いや、ラーメンだからしょうがないだろ、』


奏「ラーメンなんだから仕方ないじゃないですか!」

奏架はオウム返しのように虚天の言ったことをそのまま言う!


伊「それにしてもがっつき過ぎだ、

  もう少しゆっくり食べてくれ、それか少し離れてくれ…。」


奏「は~い。」

奏架は離れて行った。


一方その頃ノアは……、


豪華なステーキを食べていた!

ノ「美味しいぃ~、

  このソース何なんだろ~?

  今までにない美味しさ!」


奏架が近寄ってくる……


次の瞬間!ノアの視界の左端から伸びてくる箸が!

ノ「!?」


ノアは反射的にその箸を動かしている腕を止めた!


奏「くそぅ!あと少しで取れそうだったのに!」


ノ「あ~、うん、一口なら上げるよ……、」


奏「えっ!?本当?!やったー!

  僕のラーメンも少し上げるよ!」


そこにはのほほんとした空気が流れていた……。


食事は終わり、お風呂に入る前、

奏架は座小杉と話していた縛りについてを

座小杉に教えてもらっていた。


───会議室───


杉「まず、”縛り”と言うのは、

  能力をイメージに追い付かせるために、

  短所を作り、短所にした部分から切り取ったものを、

  別の場所に張り付けて長所を作り出す。

  というようなイメージです。」


奏「?」


杉「簡単に言いますと、

  能力に指向性をもたせるための形を作るということです。

  ダムで例えますと、縛りをしていない状態は、

  水という能力だけあってダムという縛りがない状態です。

  縛りで強い部分と弱い部分ができるのは、

  ダムの放水する場所と水を逃がさないようにする場所を、

  作るのと同じようなことです。」


杉「つまり、能力は“水だけが大量にある状態”なんです。

  そのままだと広がったりします。

  だからダムのように“流す場所”と“止める場所”を作って、

  能力の流れをコントロールする必要があるんです。」


奏「へぇ~……、」


奏『何言ってるか正直分からないけど、

  つまりは強い部分を作るために、

  わざと弱い部分を作ればいいのかな?』


杉「とりあえず今日はもう遅いので明日にでもやってみましょうか!」


奏「はーい!」

スタイリッシュゴッドスーパーアルティメットウルトラギガテラマルチユニバーススレイヤー虚天ちゃん

『次元の狭間から出かけた者の正体は分かるのか!?いや分からない!

 次回!イメトレはちゃんと役に立つのだろうか!お楽しみに~』

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