虚影録 14話 文字の読み方
わおわお
──旅館庭───
朝日は少しだけ登っていて、
辺りはまだ肌寒い。
奏「とりあえず来たのは良いけど、…
何しよう。訓練って何したらいいんだ!?」
虚「大人に聞けよ、……
周りに強くて凄い大人いっぱいなんだからさ、」
奏「それもそうだね。」
──旅館内───
奏「あ!黒嶺ギルド長!」
黒「?」
奏「ヒトコ・ロシ侯爵家に行くまでの3日間、
どういう訓練したらいいですか!?」
黒「え?あ~、訓練?訓練なら能力を鍛えるといいぞ?」
奏「能力ってどうやって鍛えるんですか!??」
黒「…それはだな。」
奏「それは!?」
黒「人によるとしか……」
奏「ソスカ、……」
そうして奏架はトボトボと杉を探し、
旅館内の旅へ出た!世はまさに大花粉時代!
そう歩いていると、
杉が歩いているのを見つけた。
奏「杉さん~!」
大きな声で杉を呼ぶ。
杉「あ~奏架さん、どうされました?」
奏「杉さん能力使ってたじゃないですか!
能力の訓練ってどうやるのかな~って。」
杉「人による…としか言えませんが、
ある程度ほとんどの人が伸びる訓練はあります。」
奏「どんなの何ですか!?」
杉「それはですね、……
まぁ一旦庭に行きましょう。」
──旅館庭───
杉「とりあえず奏架さん、
能力とは何かわかりますか?」
奏「能力は魂に15歳までに刻まれる文字
それで決まって
文字は強い思いによって決まる。
ってことぐらいですかね?」
杉「使い方に関しては分かります?」
奏「自分の魂?に魔力を集めて放つ的な?……」
杉「少し怪しいですね。
能力の使い方は…」
奏「使い方は…?」
杉「魂に魔力を集めるのではなく、
魂に刻まれた”文字”に魔力を通すんです。
魂に魔力を集めるだけでも発動はしますが、
効率も悪いですし出力も落ちます。」
奏「でも魂の位置が少しわかるぐらいで、
文字なんてまったく分からないですよ?」
杉「文字に関しては能力を発現させているものであれば
数時間程度の訓練で感知することはできます。
問題は能力の”使い方”です。」
奏「能力は結構使える自信ありますよ!
この前何て、
範囲を絞って魔力消費を下げて技を使いましたもん!」
杉「それも一つの使い方ですが、
能力はイメージです。
自分のイメージが魂と共鳴して発動することができます。
その代わり、強いイメージであればあるほど、
自身に不具合、というか縛りが発生します。
例で言いますと、魔力の消費の増加や、
クールダウン、何かを捨てるなどの縛りですかね?
一応、決められはしますが、決めれない技をもあります。
ここまでで何か質問ありますか?」
虚『呪〇かな?……』
奏「その縛り?って前僕がやったように、
範囲を限定させることで魔力の消費の低下とかできるんですか?」
杉「えぇ、できますね。
威力や範囲、一個人しか攻撃出来ないようにする。
など自身にマイナスなことをしてもある意味縛りになります。」
奏「ほへぇ。
それで今日は何をしたらいいんですか?」
杉「今日は最初に言った。
文字を見つけてもらいます。」
奏「文字ってどう見つけるんです?」
虚『滝行とかじゃない?w』
奏『滝行ってなに?』
虚『滝行も知らねぇのかよ…』
杉「滝に打たれてもらいます。」
奏「えぇ?」
虚『なんで合ってるんだよ……。』
──ツゴヨク・アッタ滝───
自然が生い茂る森の中に流れる大きな滝。
虚『ねぇ?でかくない?普通でかい滝でやるもんじゃないでしょ…』
奏「滝行ってあれのことだったんだ……
アニメでよく見たけど普通はここまででかいのでやらないんだ…」
そういうツゴヨク・アッタ滝は
横幅7m、落差140mレベルの大きさであった。
ドドドドドドッ
奏「ほんとにあれに突っ込むんですか?…」
杉「文字を掴むには少し死にかけの方が良いので、
すいませんがあれに突っ込んでください。」
奏「えッ?し、死にかけ?!僕今から死にかけるんですか!?」
杉「と言っても、魔力で守られて頑丈にはなりますし、
魔法で少しは治せますから安心してください。
それにさっき渡した道具が守ってくれますから!」
奏「いやいや!安心できないですって!」
虚『強くなりたいんなら早く行ってこいよ…』
ドンッ
ポチャッ
奏「杉さん!?今落としましたよね!?
あぁぁぁ~流されて滝に向かってく~…」
虚『ほんとは余裕だろ、その言い方。』
奏『んなわけないだろ、』
ドボッ!ドボッ!ドボッ!
ボザンッ!
奏「ブホゥハァ!」
奏『滝に飲み込まれて息ができ……』
奏『あれ?できる?…
杉さんに渡されたこの腕輪の影響?
それはそれとして水が落ちてくるせいで身動きが、』
虚『おいおい、目的忘れたか?』
奏『そうだった、魂の文字を探さないと、』
奏架は意外と余裕そうな感じで魂の位置を、
魂の形を探ろうとする。
奏『滝の音で集中できねぇ…』
虚『いや、滝の音をよく聞き、探そう!とするのではなく、
自然に身を任せ、掴むのさ、位置は分かるんだろう?』
奏『何で知ってる風なんだよ…』
虚『昔はとあるアニメの影響で毎日修行に明け暮れてたからね、
こういうのには多少知識があるのさ。』
奏『身体を自然に委ねてぇ……』
虚『自然と一体化するような感じ、
体の力を抜いて何も思考をせず、
ただただ音や情景を頭に流すだけ…』
こう見えても実は奏架は瀕死である!
ボドッ!ボドッ!ボドッ!
上から叩きつけられる水と空気の音、
ザァーザァーズァーズァー
下から上へ行こうとする空気の音、
目に映るは、
上へ上へと上がろうとし、
水に押し戻される空気達と押し戻した水。
上は光に溢れ、
下には闇が潜んでいた。
奏架はこれらをただただ感じ、
自分もその一部だと思い込んだ瞬間!
自分という不自然から不自然な光が目を照らす!
その光は文字だった、言語は違うが自分には読めた。
そして、自分にしか読めないことも理解した。
奏架は自然という自分と違うものと交流し、
自分という不自然的なものを理解した!
奏架は自然との交流をやめ、
自分という個を掴んだ!
奏『文字を掴んだ!
今までよりも魂がはっきり分かる!』
虚『で、どうやって戻るの?』
奏『あ』
一方その頃杉は……
杉「あ、やっべ、どうしようか、
どうやって戻そう……」
ドボッ!ドボッ!ボドッ!
奏『身体が動かねぇ!?』
虚『そりゃ、こんな大きな滝にずっと打たれてたら
大体の奴は魔力で防御しててもそのうち身体が壊れるさ。』
奏『じゃあ杉さんの救助を待たないとか…。』
虚『てかまだ魔力あるんだから能力で抜け出せばいいんじゃない?』
奏『それもそうだったわ、
でも二次元に行ったところで水圧とか水はあるんじゃない?』
虚『逃げ出すなら三次元に無い方向に行けばいい、
四次元以上のね?』
奏『やれるかなぁ?』
虚『頑張れ頑張れできるできる絶対出来る頑張れもっとやれるって!
やれる気持ちの問題だ頑張れ頑張れそこだ!
そこで諦めんな絶対に頑張れ積極的にポジティブに頑張る頑張る!
もっと熱くなれよ!』
奏『うるさ……』
奏『技名どうしよ……
そうだ!思いついた!』
奏『四界歪曲』
次元は歪み、ゲートのような別の方向への通り道が現れる。
奏架はその方向へ流れて行き、這い進んで行った。
奏「解除、…」
ドサンッ、
杉「奏架さん!無事でしたか!?」
奏「グェッホゲッホ…」
奏架は今にも死にそうだった。
杉「これは……
早くギルドの治療室へ運ばなければ!」
スタイリッシュゴッドスーパーアルティメットウルトラギガマルチユニバーススレイヤー虚天ちゃん
『瀕死状態の奏架!無事文字を掴めたが体は大丈夫なのか!?次回!ノアを守れるのか!お楽しみに~』




