虚影録 10話 勇者、降臨!
筋肉モリモリマッチョマンの変態だ。
───3日後・ギルド食堂───
奏架の体はすっかり回復していた。
この三日間、黒嶺に言われた通り休みつつ、
勇者を護衛するために軽いトレーニングも続けた結果、
ほんの少しだけ体つきが締まった気がする。
奏「ムキムキだぜ!HAHA!」
伊「えぇ?、」
そんなことを思い出しながら黙々と食事を終え、
旅立ちの準備を――した。
……特に何もなかった。
───町の門───
奏「ま〜だっかな〜♪」
予定では今日、勇者が到着するはず。
しかし、いくら待っても来る気配がない。
奏「……遅いなぁ。迷子かな?」
そんな独り言を漏らした時だった。
黒「……あ、見つけた。」
走ってきたのはギルド長・黒嶺。
その表情は、どこか焦っているようにも見えた。
虚『なんかギルド長の顔いろ悪くね?どしたんだろ。』
黒「奏架君!今緊急で連絡が来て!
勇者が魔族に襲われてピンチらしい!
だからこちら側から出向くことになった!
急ぐぞ!」
と叫びながら言い、
黒嶺が奏架を引きずりながら
奏「わっちょっわーぁ!
もうちょっと説明してぇぇぇぇ!」
後ろから走ってきた屋根の無い馬車に飛び乗った。
虚『もうこれ誘拐だろwww』
中には伊月ともう一人、
暇してたから連れてこられた座小 杉がいた。
座小 杉は強そうなオーラを出していた。
黒「勇者達は、町から東方向、
今走っているこの地生側との
一本道の途中で襲撃にあったらしい。」
と、先ほどより落ち着いた様子で話す。
奏『やっぱ勇者弱いんじゃ?、』
虚『ギルド長がこんなに必死になるってことは
魔王に効く技とか持ってるんじゃない?』
黒「そろそろ、着く頃か、
総員戦闘準備!」
そう黒嶺が言うと全員が戦闘態勢に入る。
そして奏架が遠くを見るとまだ少し小さいが、
護衛が勇者を囲むようにして戦っているのが見えた。
奏『なんか思ってたより敵弱そうじゃない?』
虚『まぁ弱いと言われてるであろう勇者を襲うような奴らだし
それと前見たリッチの変異体が強すぎただけだろうよ。』
奏『それもそうか。』
黒「……伊月以外戦闘態勢止め、
伊月、行ってきてくれ。」
伊「…はい、。」
そう言い伊月が飛び出、
勇者とその護衛達の戦いへ参戦する。
───同時刻、勇者側───
魔A「へっへっへ俺のこの刃は鉄をも貫通する!」
魔B「女一人増えようが変わんねぇぜ!ぎゃはははh!」
伊「最後の言葉はそれだけかい?」
魔A&B「ぎゃはははh!、ha?」
そうすると秒もかからない内に拳による殲滅が終了した。
ドン!ドン!
勇「あ、ありがとうございます!
だ、大丈夫でしたか?怪我はありません?」
殲滅が終わると勇者が立ち上がり、
礼儀正しくお礼をした。
そして伊月はとても嫌そうな表情をしながら
伊「どういたしまして、」
と言った。
護A「何が起きたんだ今?…」
護B「早すぎて動き終わった後に音が、…」
程なくして伊月は、
勇者とその護衛を連れ、馬車へ戻った。
そして勇者達はどうやら徒歩でここまで来ていたらしい。
黒「いやぁ、
わざわざこちらに向かっていただいていたのに
そちらに戻ることになってすいませんね~。」
そう下から喋る。
奏『何かめちゃくちゃ今のギルド長嫌なんだけど!』
虚『そんなこと言うなよ、
仮にも勇者だから権力的にはギルド長より上なんだろ。』
奏『そっか~。』
そう虚天と奏架が話しているうちに、
黒嶺と勇者も何かの話が終わる。
奏『なんか暗殺だとか殺しに来るとか、
物騒なことが沢山聞こえるんだけど!?』
虚『魔の者なら普通でしょ。
狡い手も沢山使わないとね!』
それと勇者の名前がノアということも知った。
───アンーサーツシヤース・スギール王国───
そう言っていると地生側の国に着いた。
そこには勇者の旅立ちを祝ったであろう人達が
片付けをしていた。
そして勇者は荷台の少しの壁で身を隠すように寝そべった!
恥ずかしいのだろうか……。
奏&黒&伊&杉「………………」
虚『何やってんだこいつ。立場上だから誰もツッコめてないけど
ほんとに何してんの?……』
そうして勇者が隠れながら馬車は進み、
ギルド直営の宿に着いた。
黒「えーと、今日から魔王の封印が緩み、
自力で解除を出来るまで待つ為に泊まる、
今回限り貸し切らせたの信頼のできる宿屋だ。」
虚『温泉、と言うか風呂あんのかな?』
───時は経ち夜───
奏「ひゃっほ~い!温泉だぁ~!」
バシャァン!
忘れかけられている杉
「こら!奏架さん、お風呂や温泉には飛び込んではダメです!」
奏「そんなこと言わずに~ほらほら~温泉を楽しみましょうよ!」
黒「程々にな~、ヒック」
どうやら黒嶺は酒を飲んだようだ。
使えないかもしれない。
虚『いやぁ、いいなぁ温泉、夜空も綺麗だし。』
奏『良いだろう!良いだろう!
虚天は感じられないだろうけどね~HaHa!』
虚『実は器の中で物を出せるようになったんだーw
だからお前の今の経験を元にこの空間で温泉を出せるのさ!
一人風呂だぜ!』
奏『ふっふーん。でもそっちは1人でしょ!w』
虚『1人でゆったり温泉に入りながら、夜空を見て、
牛乳を飲む!最高だ!』
奏『牛乳だと、!?』
奏「杉さーん!牛乳ってないんですかー?」
ノ「有ったら私もお願いします!」
思い出された杉
「あー、あるにはありますけど、有料だったはずですよ。」
奏「えぇ、有料かぁ、お金あったかなぁ~。
まぁ無いならないでいっか!」
と奏架が言った瞬間、ドァォン!
温泉の床が砕け、湯が跳ね上がる。
空から何かが落っこちてきた!
その中心に――黒い影が立っていた。
そこには、忘れられかけられていた勇者に向けられた刺客が!
スタイリッシュゴッドスーパーアルティメットウルトラユニバーススレイヤー虚天ちゃん
『突如空から降ってきた刺客!強いのか、弱いのか、どっちなんだい!
次回!果たして強い刺客なのか!?秒殺される未来しか見えない!お楽しみに―!』
修正
国から王国に変更




