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第8章:「血塗られた帰還」

数時間後……いや、もしかしたらもっと長い時間が経ったのかもしれない。


いや、正確には分からない。


痛みと闇しか存在しない世界では、時間というものが抽象的なもの、意味のないものになっていた。


でも今は……


今、俺は目覚めつつあった。


---


最初に感じたのは痛みだった。


戦闘中に感じていた鋭く叫ぶような痛みではない。折れた肋骨が呼吸のたびに突き刺さるような槍のような苦痛でもない。骨折した骨が発する病的な脈動でもない。


これは違った。


柔らかい。微妙な。まるでかつての痛みの遠い残響のような。


時間が経てば無視できるような痛み。放っておけば消えるような痛み。


*奇妙だ。*


目覚めたら動けないと思っていた。体の隅々が悲鳴を上げると思っていた。


でも痛みはある——確かに痛い——が……耐えられる。


ゆっくりと目を開けた。


頭上の空は暖かい色に染まっていた。オレンジ。ピンク。紫。


夕暮れ?


*どれくらい意識を失っていたんだ?*


ゆっくりと体を起こした。痛みの爆発に備えて。


痛みは来た。でも圧倒的ではなかった。


左腕——明らかに骨折していたはずの——はまだ痛んだが、動かせた。左手——ゴブリンの頭蓋骨を砕くのに使った——は脈打っていたが、指は反応した。


肋骨は抗議していたが、何かが肺を突き刺しているような感覚はなかった。


*より……強くなった気がする。*


治ってはいない。絶対に治ってはいない。


でもより頑丈に。まるで体が根本的な何かで強化されたかのように。


*レベルアップのメッセージ。*


*レベル2から5に上がった。*


*それがきっと……*


---


周囲を見渡した。


そして目に映った光景は花畑ではなかった。


悪夢から抜け出したような光景だった。


血。


いたるところに血。


赤。深緑。森の地面の上で水たまりになって混ざり合っている。


匂いは……言葉では表せない。


いや、それは嘘だ。完全に表現できる。


死の匂い。銅の匂い。太陽の下で腐り始めた肉の匂い。


繊細な鼻を灰にしてしまうような匂い。


そして死体。


空き地に散らばる7体の普通のゴブリン。きれいに切られたもの。潰されたもの。俺のナイフがまだ眼窩に突き刺さったままのもの。


そしてゴブリンソルジャー。


まさに俺が残した場所に。


俺の武器——安物の中古ナイフ——が柄まで頭蓋骨に突き刺さったまま。目、鼻、口、耳はまだ縫い閉じられたまま。足はまだ動こうとした時に皮膚が裂けた跡を見せていた。


これは全て俺の責任だ。


*俺がやった。*


しばらくの間、ただそこに立っていた。見つめて。


何かを感じるのを待って。


罪悪感?恐怖?後悔?


でも感じたのは……


安堵だった。


*奴らは死んだ。俺は生きている。*


*それが重要な全てだ。*


---


うめき声を上げながら立ち上がった。


体全体が抗議したが、それでも従った。


最初にしたことはゴブリンソルジャーに向かって歩くことだった。


俺のナイフはまだ頭蓋骨から突き出ていた。


両手で柄を掴んで引っ張った。


動かない。


*クソ。*


もっと強く引っ張った。


何も起きない。


ナイフは深く埋まっていた。体が冷える間に骨が刃の周りを部分的に閉じていた。


*頼む……*


ゴブリンの頭に片足を置いて——何をしているか考えないようにして——全力で引っ張った。


一回。二回。


三回目の試みで、ようやく。


*ズルッ*


ナイフが吐き気を催すような音と共に抜けた。深緑の血——すでに濃く凝固した——が傷口から弱々しく噴き出した。


武器を見た。


欠けていた。


刃には複数の刻みと亀裂が見える。刃先は何箇所も欠けていた。


*当然だ。*


高価な鉄ではない。全く新しい武器でもない。


誰が前の持ち主だったか分からない中古の武器だ。


恐らく引退した冒険者の。あるいは死んだ冒険者の。


まだ切れ味はある。まだ切れる。


でも壊れかけている。


*戦闘中に壊れなかったのは奇跡だった。*


できる限りソルジャーの服で拭いた——すでに血で染まっていたのでもう少し増えても違いはなかった——そしてベルトにしまった。


---


今、俺のバッグを見つける必要があった。


空き地を探し回り、落ちた枝をどけて血だまりの周りを注意深く踏みながら。


*あそこだ。*


意識を失って倒れた場所から数メートルのところで見つけた。


まだ閉じられている。中の薬草は潰れているが無傷。


そして最も重要なのは……


手を入れて馴染みのある重さを感じた。


ミスリル。


まだそこにある。まだ俺だけが見える銀青の光を放っている。


*よかった。*


夢ではなかったことに安堵した。


でも今、最も難しいことが待っていた。


---


証拠を集めなければならなかった。


耳。核。


今回は忘れない。


*今回は全ての金を搾り取る。*


金を稼ぐのは常に良いことだから。


もっと金=もっと食料。もっと快適さ。


金=幸せ。


あるいは少なくとも、金=餓死しない。


ナイフを再び取り出して最初のゴブリンに近づいた。


---


耳を切ることから始めた。


感覚は……奇妙だった。


細い肉片を切っているのだと想像して気を紛らわせようとした。料理の準備のように。


でもこれは筋肉というより軟骨のようだった。


ガムっぽい。


それが適切な言葉だった。


耳を切る感覚はガムっぽかった。強靭なゴムを切るような。


*考えるな。ただやれ。*


一つの耳。二つ。三つ。四つ。


8体の普通のゴブリンから合計16個の耳。


バッグの別の区画に保管した。薬草から離れて。


そして次はもっと不快な部分が来た。


核だ。


---


胸を開かなければならなかった。


俺のナイフ——すでに欠けてぼろぼろ——はゴブリンの硬い皮膚をほとんど切れなかった。本物の力を加える必要があった。切るというよりのこぎりで切る感じだった。


血が噴き出した。多くはない——ほとんどは戦闘中に流れ出ていた——でも手を覆うには十分だった。


最初のゴブリンの胸腔に指を入れた。


*これは気持ち悪い。*


*これは酷い。*


*でも金が必要だ。*


心臓の周りを手探りで探した。魔法の核は通常、重要な臓器の近くに形成される。


*何もない。*


次に移った。


*何もない。*


三体目。


*そこだ!*


硬いものを感じた。滑らか。大きなビー玉くらいの大きさ。


取り出した。


小さな球体で、濁った緑色。非常に弱く光っていた。


*低レベルゴブリンの核。銅貨1枚の価値。*


大したことではないが、何かではある。


残りを続けた。


最終的に、8体のゴブリンから合計4つの核しか見つけられなかった。


*銅貨4枚追加。ギルドが受け取れば耳で16枚。*


*普通のゴブリンだけで合計20枚。*


財産ではないが、今までのどの任務よりも多く稼いだ。


---


そして最後にゴブリンソルジャーの番が来た。


しばらくそれを見つめていた。


これがどう機能するか確信が持てなかった。


耳と核を持っていくだけで十分?それとも体全体を持っていく必要がある?


ソルジャーは明らかに普通のゴブリンとは違った。より大きい。より強い。より賢い。


*もっと価値があるはずだ。*


*でも体全体を持っていったら……*


頭を掻いて考えた。


全員の注目を集める?恐らく。


森でもっと悪いことが起きている兆候?間違いなく。


持っていったらもっと金をくれる?できれば。


決められなかった。


だから俺の状況で理性的な人間がすることをした。


偶然に任せた。


---


ポケットから唯一残っていた最後の銅貨を取り出した。


しばらくそれを見た。


表か裏か。


「表が出たら」空っぽの森に向かって声を出して言った。「耳を切って核を探す。裏が出たら、体全体を引きずって持っていく」


コインを空中に投げた。


回転した。一回。二回。三回。


回転しながら夕暮れの光を反射していた。


ついに地面に落ちた。


*チリン、チリン、チリン*


一度跳ねた。二度跳ねた。


そして落ち着いた。


裏。


*クソ。*


長い間コインを見つめていた。


*まあいい。偶然に任せたんだ。今更引けない。*


コインを拾い上げた——今では血で汚れている——そしてしまった。

...

..

ソルジャーの耳を切って核を探すのは比較的簡単だった。


耳はより大きかった。より厚かった。より切りにくかった。


でも欠けたナイフでもなんとか仕事を成し遂げた。


そして核は……


*これは違う。*


胸を開いた時——より硬い皮膚を切るために全体重をかけて——手を入れると、すぐに何かを感じた。


普通の核より大きい。ピンポン玉くらいの大きさ。


取り出した。


より濃い緑色だった。より固体。日光の下でも自ら光を放っていた。


*ゴブリンソルジャーの核。*


*これはもっと価値があるはずだ。*


バッグに注意深くしまった。


でも今、難しい部分が来た。


体を運ぶこと。


---


空き地を見回して、何か使えるものを探した。


ロープはない。十分に強い蔓もない。


*どうやって……?*


そして思いついた。


ゴブリンの一体がメイスを落としていた。錆びた釘の付いた太い木の棒。


それを拾い上げた。


そして能力を発動した。


*『縫製』*


見慣れたウィンドウが現れた。


【スキル:縫製】

【機能を選択:】

▸ 切断

▸ 測定

▸ 縫合


『縫合』を選択した。


【縫合 - 起動】

【結合する物体を選択】


片手でメイスを持った。もう片方の手で、ゴブリンソルジャーの頭を指差した。


*対象1:木製メイス*


*対象2:ゴブリンソルジャーの頭蓋骨*


*結合せよ!*


金色の糸が瞬時に現れた。


何千本もの糸が、メイスの柄とゴブリンの頭蓋骨の間を1秒以内に織り上げた。


*ビュン*


そして結合された。


完璧。永久的。まるで常に一つの部品だったかのように。


試しにメイスを引っ張った。


死体がそれと一緒に動いた。


*完璧だ。*


今、引きずるための原始的だが効果的な方法を手に入れた。


即席のメイス紐。


*俺は天才だ。それとも馬鹿だ。たぶん両方。*


---


でも今、別の問題が来た。


どの方向に行くべきか?


森を見回した。全部同じに見える。木。もっと木。茂み。


何も認識できない。


*穴に落ちた。トンネルを抜けた。ここに着いた。*


*「ここ」は正確にはどこなんだ?*


洞窟に二つの穴があったことをぼんやりと思い出した。間違った方——俺をここに連れてきた、森のより深い場所——を選んだ。


つまり、もう一つの穴は恐らく元々落ちた場所に戻ることを意味する。


*森の入り口に近い。*


*トロムウッドに近い。*


最も簡単で危険の少ない決定をした。


まっすぐ穴に戻る。トンネルに戻る道を進む。反対側から出る。


単純な計画だった。


でも疲れ果てて、怪我をして、ゴブリンの死体を引きずっている時は、単純な計画が最良だった。


---


穴を見つけるのは予想より簡単だった。


戦った空き地からわずか100メートルほどのところにあった。


入り口は見えた——地面の暗い穴で、周りには捻れた指のように根が垂れ下がっている。


*あそこだ。*


下を見た。


暗い。狭い。閉所恐怖症的。


*素晴らしい。またか。*


でもそれが唯一の方法だった。


メイス——今では死体用の紐として機能している——をしっかり掴んで、降り始めた。


---


降りるのは出るより難しかった。


今回は疲れていた。怪我をしていた。そして余分な重さを引きずっていた。


ゴブリンソルジャーの死体は根に引っかかった。石に詰まった。不器用で操作が難しかった。


でも最終的に——小声でたくさん悪態をついた後——底に到達した。


見慣れた洞窟。


元々落ちた穴から上から微かな光が差し込んでいた。


そして反対側に……


もう一つのトンネル。


*出口。*


---


死体と一緒にトンネルを這うのは悪夢だった。


引っ張らなければならなかった。押さなければならなかった。引きずらなければならなかった。


スペースは俺一人でぎりぎりだった。人間の十代くらいのサイズのゴブリンの体を加えると、全てが信じられないほど難しくなった。


でも置いていくことを拒否した。


*ここまで来たんだ。今更諦めない。*


*このクソゴブリンで何週間分の食事代を稼ぐんだ。*


だから続けた。


センチメートルずつ。


メートルずつ。


ついに——*ついに*——前方に光が見えた。


本物の光。日光。


洞窟の微かに濾された光ではない。


夕暮れの暖かい黄金の輝き。


*自由。*


---


巣穴から現れる生き物のようにトンネルから出てきた。


土まみれ。乾いた血で汚れている。死体を引きずっている。


でも自由だ。


周りを見た。


そしてこの場所を認識した。


薬草を採取していた場所だった。足元の地面が崩れた場所。


*ここからの道は分かる。*


安堵の波が押し寄せた。


*森を出られる。*


*トロムウッドに戻れる。*


*できる……*


止まった。


自分自身を見た。


血まみれだった。緑と赤。服——すでに一度『縫合』で修理されていた——は今、びしょ濡れで染まっていた。


真紅の髪は土と乾いた血で固まっていた。


そして怪物の死体を引きずっていた。


*かなり注目を集めるだろうな。*


でもそれについて何もできることはなかった。


清潔で見栄えの良い状態で現れることはできない。


自分の行動の結果に向き合わなければならない。


*いいだろう。見ればいい。*


*生き延びた。それが重要なんだ。*


---


歩き始めた。


手にメイス。後ろに引きずられる死体。


肩にかけたバッグ——耳、核、薬草、そしてミスリルの石でいっぱい。


太陽がゆっくりと沈み、空をオレンジと紫に染めていた。


木々の間で影が伸びていった。


そして俺は歩いた。


一歩ずつ。


森の出口に向かって。


トロムウッドの城壁に向かって。


そこで俺を待っているものに向かって。


人々が俺を見た時に何を考えるか分からなかった。


ギルドがどう反応するか分からなかった。


俺が一人でこれ全てを倒したと信じてくれるか分からなかった。


でも確かめるつもりだった。


他に選択肢はなかったから。


---


木々の間、遠くにトロムウッドの城壁が見えた。


街の門。


文明。


安全。


*もうすぐ。*


*もうすぐだ。*


メイスを握る手に力を込めて歩き続けた。


ゴブリンソルジャーの死体が後ろの地面に跡を残していった。


そして俺は、血と勝利にまみれて、門に向かっていた。


次の挑戦に向かって。


運命が用意しているものに向かって。


Gランクの新米冒険者。


誰も可能だとは信じないであろう戦いの証拠を引きずりながら。


家路についていた。

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