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サイドストーリー:女神の瞳

初めに、何もなかった。


そして、何かがあった。


誰がそれを決めたのか?


誰が虚無と存在の間に線を引いたのか?


昼と夜。光と闇。誕生と死。創造と破壊。秩序と混沌。生命と虚無。


凡人が絶対的だと信じる概念。


小神が不変だと信じる概念。


しかし彼女にとっては...


それらはただのスイッチだった。


オンとオフ。


1と0。


その日空を青にするか赤にするかを決めるのと同じくらい簡単だった。


時間。空間。原因。結果。過去。現在。未来。


それらすべてが透明な川のように彼女の視線の前を流れ、絡み合い、分離し、無限の可能性の支流を作っていた。


彼女はそれらすべてを見ることができた。


しかし、そうしないことを選んだ。


なぜなら、物語が始まる前に結末を知ることに、どこに楽しみがあるのか?


---


王座と呼べるもの—といっても、むしろ銀河で織られた椅子で、星が室内装飾に瞬き、星雲がふわふわのクッションを形成していた—に座って、彼女は観察していた。


そして楽しんでいた。


彼女の姿は小さな女の子、十二歳以上には見えなかった。白銀の髪が、まるで見えない水に沈んでいるかのように柔らかく浮いていた。夜空そのものを含んでいるように見えるドレスを着ており、布地に小さな星が瞬いていた。


しかし最も印象的だったのは彼女の目だった。


右目には銀河全体が含まれていた。光の螺旋、不可能な色の星雲、永遠のサイクルで生まれ死んでいく星々。


左目には宇宙全体が含まれていた。遠くに星座が散りばめられた無限の虚空、軌道を回る惑星、明るい尾を残す彗星。


そしてその目の中には...あるもの、あったもの、そしてあり得るものすべてが映し出されていた。


彼女の周りには、怠惰な軌道で甘いもの、スナック、果物、飲み物が浮いていた。超新星を含んでいるように見えるキャンディー。星屑で輝くクッキー。不可能な水晶のグラスで回転する液体のブラックホールに似た飲み物。


彼女はキャンディーをかじりながら、前を見ていた。


浮遊するスクリーン。別の場所への窓。別の現実。


そしてその中で、物語が展開されていた。


---


「ふふふ〜チキン将軍がまた困っているわ!」


スクリーンには、輝く鎧を着た擬人化された雄鶏—彼女が『無限の叡智』を与えた—が、自分の「完璧な」戦略に根本的な欠陥があることに気づいたところだった。


女神は子供のような喜びで笑い、銀河の椅子から足をぶらぶらさせた。


「無限の叡智、でも豚に簡単な命令を理解させられない〜なんて皮肉!」


彼女の手の怠惰なジェスチャーで、画像が変わった。


エルフ。ドワーフ。意識を持つスライム。人間として転生したドラゴン。剣として転生した人間。


無限の世界で展開される無限の物語。


そして時々—ほんの時々—彼女自身がそれらの物語に現れた。ヒロインとして。悪役として。慈悲深い神として。破壊をもたらす災厄として。角の商人として。最終的な魔王として。


彼女が演じられる役割に制限はなかった。


なぜなら、結局のところ、それらの世界はすべて彼女のものだったから。


彼女によって創造された。彼女のために。


あるものは細心の注意を払って設計した。他のものは野生的に発展させた。あるものは飽きたらリセットした。他のものはお気に入りとして保存した。


それは無限のゲームコレクションを持っているようなものだった。


そして彼女はプレイヤーでありゲームの創造者でもあった。


---


彼女は椅子で伸びをし、退屈な生徒のように怠惰に左右に回転した。


スクリーンは彼女についていき、常に彼女の目の前に保たれていた。


「うーん〜今日は他に何があるかな?」と、別のキャンディーをかじりながらつぶやいた。


それから思い出した。


*ああ、あの子。*


*縫製の子。*


別の気まぐれなジェスチャーで、画像が変わった。


赤ん坊が現れた。深紅色の髪。貴族の女性の腕の中で泣いている。


「つまんなーい〜」と、誇張された顔をしかめて歌った。


早送りした。


赤ん坊が数秒で成長した。一年。五年。十年。十五年。


貴族の生活のシーンが早送りで過ぎていった。レッスン。訓練。優雅な食事。


*とても予測可能。*


目覚めの儀式のちょうど良いタイミングで速度を落とした。


---


少年—ネイサン、名前はめったに重要ではなかったが—が魔法の円に足を踏み入れたとき、眩しい光を見た。


『聖剣使い』のあの少年よりも明るく輝いた光。


誰もが偉大さを期待させた光。


そして:


『縫製』


女神は椅子から落ちそうになるほど笑った。


「ふふふ〜!彼らの顔!見て!」


ショックの表情。信じられないという表情。そして...嘲笑。


軽蔑。


両親が立ち上がり、ただ...去っていく。


「残酷ね〜」と陽気に言ったが、ブラックホールの飲み物を長く飲みながら。絶対的な虚無にチェリーのタッチがあった。美味しい。「でも凡人に自由意志を与えたらこうなるのよね。*とても*面白いことをするわ」


観察を続けた。


追放。森での最初の夜。最初のミッション。


「可哀想に〜でも心配しないで、良くなるわよ。悪くなる前に。それともただ悪くなるだけかも。様子を見ましょう〜」


---


そしてゴブリンとの最初の戦いが来た。


両方とも無限を含む彼女の目が、ネイサンがシステムの制限を破り始めたとき輝いた。


エラーウィンドウが現れる。


システムが彼を止めようとする。


そしてネイサンはただ...拒否する。


純粋な意志を通じて、彼女が創造したシステムに従うことを強制する。


「おおお〜!」飲み物を浮かせたまま前に身を乗り出した。「面白い!とても面白い〜誰も以前に*それ*をしたことがなかったわ」


鼻から血が噴き出すのを見た。目から。


根本的な法則を破る代償。


しかしとにかく彼はそれをやった。


「へ〜」とイタズラっぽい笑みでつぶやいた。「他に何を見せてくれるのかしら」


---


少し早送りした。


二度目のミッション。落下。ミスリル。


「幸運〜それとも不運〜時が教えてくれるわ!」


そして...10体のゴブリンとソルジャーとの遭遇。


ショーの準備をして椅子に落ち着いた。


戦いが彼女の目の前で展開された。


ネイサンが必死に戦う。ゴブリンを殺す。傷を負う。死の淵に。


「あわわ〜もう死んじゃった?」女神は大げさに口をとがらせた。「これがもし最速死亡のスピードランだったら、三位ね!」


しかしそれからネイサンがすべてを起動した。


『測る』。『縫う』。


青い円。金色の糸。


ソルジャーの足が地面に縫い付けられる。皮膚が裂ける。


そして—ああ、そして—ゴブリンのすべての感覚を縫う。


「きゃあ〜!」女神は喜んで拍手した。「創造的!残酷!」


頭蓋骨への最後の刺し傷。


沈黙。


女神はさらに大きく拍手し、笑い声が次元を通して響いた。


「やった〜!まだ生きてる!」と陽気に歌った。「でも私の声が聞こえないのは残念ね〜!」


ネイサンが倒れるのを見ながら、椅子で回転しながら寄りかかった。


血まみれ。死体に囲まれて。


意識不明。


しかし生きている。


「うーん〜」と思慮深げに星屑のクッキーをかじりながら。「それは楽しかったわ。そんなに私を楽しませてくれたんだから、何か特別なものに値するわね〜」


---


彼女の手のジェスチャーで、知覚できないものが彼女の手のひらからスクリーンに向かって浮いた。


紙のように現実を突き抜けた。


そしてネイサンの上に落ち着いた。


それが正確に何なのか...彼女自身もこの瞬間は完全には確信していなかった。


たぶん祝福。たぶん変装した呪い。たぶんただ...結晶化した好奇心。


それが現れたときに分かるだろう。


あるいは分からないかもしれない。


驚きは楽しみの半分だった、結局のところ〜


---


彼女の目が変わり始めた。


右目の銀河がより速く回転し始めた。星が加速されたサイクルで生まれ死んでいった。


左目の宇宙が拡大した。時間がすべての方向に同時に流れた。


現在。過去。未来。すべてが混ざり合った。


そして彼女は見た。


可能性を見た。


未来を見た。


純粋な喜びで笑わせるものを見た。


「ふふふ〜ああ、それは良くなるわ!」


彼女の目が期待で輝いた。


「皮肉ね〜」と、現実が崩壊するエコーを含む声でつぶやいた。「罠を持つ人...対...罠に挑戦する人...」


再び笑い、その音が近くの次元を震わせた。


それ以上は言わないだろう。


ネタバレは楽しみを台無しにする。


しかし未来は*とても*面白くなることを約束していた。


---


彼女の目が正常に戻った。


まあ、彼女にとっての「正常」に。


銀河が落ち着いた。宇宙が安定した。


飲み物をもう一口飲み、スクリーンのネイサンを考え深く見つめた。


「さて〜」と陽気に言った。「今日は良いショーだったわ」


あくびをした—眠る必要はなかったが、そのジェスチャーが可愛かったから—そして伸びをした。


「何か違うものをプレイする時間だと思うわ」


指をパチンと鳴らすと、スクリーンが完全に変わった。


もうネイサンを映していなかった。


今は...メニューを映していた。


虚空に浮かぶ輝く文字:


**『デストラクション・モータル・アサシン3:天使の復讐』**


**[新しいゲーム]**

**[続ける]**

**[オプション]**


**[到達レベル:487]**

**[最終ボス:天界王 - 残りHP 3%]**


女神は広く微笑んだ。


「ああ、そうだ!終わらせようとしていたのよ〜」


これは彼女のお気に入りの世界の一つだった。最大の破壊と混沌のために特別に設計したもの。


彼女が究極の悪役だった世界。魔王。天の破壊者。


パーソナライズされたビデオゲームを持っているようなものだった。


ただしゲームではなかった。


本物の世界だった。本物の人々と。殺されたときに本当に死ぬ本物の天使と。


彼女はその世界を創造した。その空を天使で満たした。彼らに自由意志を与えた。


後で征服するためだけに。


残酷だったか?


たぶん。


気にしたか?


あまり。


[続ける]を選択した。


スクリーンが鮮やかな色で爆発した。大規模な爆発。虐殺される天使の叫び声。炎の空を飛ぶ悪魔のロボット。


そしてすべての中心に、彼女に似た姿—ただし黒い鎧の劇的な衣装と機械的なコウモリの翼を持つ—が、絶滅の光線を発射しながら狂ったように笑っていた。


「ふふふ〜死ね、死ね、死ね〜!」


彼女の手が空中で動き、熟練した人形遣いのように自分のアバターを操った。


爆発。破壊。栄光の混沌。


天界王—彼女の創造物で、「最終ボス」として設計された—が勇敢に戦っていた。


しかし無駄だった。


彼女はその世界の創造者だった。


彼女がルールを書いた。


そしてルールは彼女が勝つと言っていた。


「これを受けなさい、完全絶滅の光線!」と陽気に叫び、アバターに壊滅的な攻撃を放たせた。


天界王は光の粒子に分解された。


**『勝利!』**

**『征服された世界:47/∞』**

**『報酬:称号 - 「天の災い」』**


「やった〜!」女神は拍手した。「四十七の世界を征服したわ!あと...ええと...」無限の記号を見た。「...無限個残ってるわ。まあ、時間はあるし〜」


満足して椅子に寄りかかり、伸びをした。


別のキャンディーを噛んだ。飲み物をもう一口飲んだ。


それから横を見ると、数十—いや、数百—いや、*数千*の他のスクリーンが遠くに浮いていた。


それぞれが異なる世界を映していた。


それぞれが展開する物語を持っていた。


いくつかは興奮するもの。いくつかは退屈なもの。いくつかはまだ始まったばかり。


そしてそれらの何千ものスクリーンの中のどこかに、深紅色の髪の少年を映す小さなものがあった。


まだ意識不明。


まだ死体に囲まれて。


まだすべてに気づいていない。


女神は一瞬それを見た。


そして微笑んだ。


そのイタズラっぽい笑み。遊び心のある笑み。見た目は無邪気。


しかしより深いものを含んでいた。


期待。


「楽しんで〜楽しんで〜楽しんで〜」と、その遠いスクリーンに向かって囁いた、彼をその世界に送ったときに言ったのと同じ言葉。


それからゲームに注意を戻した。


**『デストラクション・モータル・アサシン3』**は今、次のレベルを映していた。


**『世界48:古代竜の王国』**

**『難易度:☠☠☠☠☠(悪夢)』**


「おお、ドラゴン!これは楽しくなるわ〜!」


こうして、すべての創造者—目に無限を含む女神、思考一つで創造し破壊できる者、無数の現実の始まりと終わりを見てきた者—は銀河の玉座に座った。


星で作られたお菓子を食べながら。


凝縮された虚無を飲みながら。


自分で創造した世界でゲームをプレイしながら。


完全にリラックスして。


完全に楽しんで。


どの現実にも心配事なく。


なぜなら結局のところ...


何を心配する必要があるのか?


いつでもリセットして最初からやり直せるのに〜

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