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何かがある  作者: ausunoto


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9/11

9話 精神障害者は世界の理不尽と戦った戦士




        病院 脱出前



        病院に入院する前の

        お互いの過去の話をする


        シウスとリリアは


        世界がいかに


        精神障害者にとって理不尽か


        お互いの経験を元に語り合った




病院


二人の居場所


人の少ない

精神病連フロア




シウス「障害基礎年金もらってる?」


リリア「いちおうね

    でも





         この支給額だと


         ”生きていけるかどうか


         あやしいよね?”





シウス「たくさんの人の税金を

    回してもらってるから

    感謝しないとなんだけど」


リリア「収入0よりは

    はるかに良いけど」


シウス「・・・」


リリア「・・・」







           生きていけるかな?







シウス「精神障害者手帳で

    映画館 半額になるけど」


リリア「この支給額だと

    映画館に行こうと

    思えないよね」



シウス「タクシーも

    1割引きだけど」


リリア「それだと

    道を歩いてて

    急に身体を悪くしても






           タクシーを使うの


           ためらうよね







リリア「それに

    信号だって

    精神障害者に合わせて

    創られていない





         青の間に


         渡れないもん





リリア「渡り切れないで赤になって

    車からクラクション鳴らされた」



シウス「精神病院に通ってて

    診察日 当日

    身体が悪くなって

    その日 薬もらわないと

    飲めなかったんだけど」




回想


 


       この身体では


       ”勉強できる体力も神経もないから”


       相談できるところも

       わからず


       110番に


       縋る想いで連絡した






シウス「ここにしか相談できなくて

    メンタルの薬が切れたので

    どうしたら

    薬を取りに行けるか

    相談したくて」



”・・・なんですか?






        パトカーを


        タクシー代わりに


        使いたいんですか?”







リリア「似たような経験

    私もある

 

    私も

    診察日に

    歩ける身体じゃなくて


    保健所に相談したの」




回想


リリア「お薬を取りに行けないのです

    歩ける身体じゃなくて」



”タクシーを使えばいいじゃない?”



リリア「・・・






        障害基礎年金の


        支給額だと


        タクシー使えるような


        お金がないのです






”・・・だったら






         貴女が家から出て


         独りになって


         生活保護を受ければいいじゃない?”







リリア「ほかに理不尽なことある?」


シウス「ながらスマホかな





         ながらスマホで

 

         俺の姿に気づかないで


         迫って来る人が居たので





シウス「そのとき

    精神障害が急にひどくなって

    避ける体力もなくて






           ながらスマホの人と激突して






シウス「道に倒れて

    しばらく動けなかった」



リリア「それ 私も」



シウス「あと





       障害基礎年金では


       精神障害等級 2級なのに




       精神障害者手帳では 3級なんだよな






リリア「等級を判断するところが

    ちがうらしいね」


シウス「”こんなに苦しい身体なのに

    手帳では3級あつかい”されてるのが

    納得 いかなくてね」


リリア「しかたないよ






        診断書 書いてるの


        健常者の医者だし






リリア「あとは?」


シウス「う~ん

    何かで知ったんだけど


    ”育ちが悪い人は

    清潔感がない”


    それを見て








          精神障害者って


          普通に身だしなみできない


          日の方が多いけどな






シウス「もしかして

    ”健常者視点”では

    俺のこと






           育ちが悪い人って


           思われてるのかな?







リリア「それも

    健常者から理解されないよね」



シウス「・・・なんて言うか」


リリア「・・・なんて言うかね







          よく


          死なないで


          生きてこれたよね







リリア「もし

    ”いろいろ恵まれていなかったら”

    死んでたかも」


シウス「俺も

    ”親の庇護下だから生きられた”気がする」


リリア「独りになったら

    生きていけると思う?」


シウス「ムリ」


リリア「だよね~」


リリア「家族が全員

    毒の場合





          精神障害の自分のために


          家族会議すら開いてくれないもんね






シウス「知ってる人の話なんだけど

    父親が毒で








           精神障害者2級なのに


           父親に肉体労働に


           倒れても倒れても連れてかれ






シウス「その人 後に




 


            なんで


            そんなこと


            子供にできるの?と





シウス「聞いたらしいよ?」


リリア「父親は何て答えたの?」



シウス「たしか


         




          倒れなった日もあったから


          大丈夫だと思った






リリア「子供を人を

    なんだと思ってるんだろうね?」



シウス「身体がひどくても

    理解されない


    精神障害が

    ”マシな日”があって

 

    うっかり笑うと





      

          ”元気じゃん?


          本当に精神障害者なの?”





シウス「こんなこと言われると

    うかつに笑えなくなる」



シウス「・・・本当」


リリア「・・・・・本当にねぇ







          ・・・生きづらいよね?







リリア「障害基礎年金の

    支給額って

    上がる事あるのかな?」



シウス「さあ 

    物価は上がって

    支給額が上がらないなら

    生きるのが辛い」


リリア「あと

    日本年金機構の話なんだけど

    ”年金払いませんか?”みたいな

    手紙と資料来たの


    そのとき

    ”精神障害が悪い周期”だから

    日本年金機構に電話して






         精神障害がひど過ぎて


         送られた資料の内容を


         読むのが苦しすぎて


         内容が頭に入りません






”わかりました対応します”







リリア「そう言ってくれたから

    何かしてくれるのかなと思ったら








            同じ資料が


            また送ってきただけなのよね







リリア「これで

    どうしろと?」



シウス「たしか

    年金はらっても

    障害基礎年金

    もらえる権利があるなら

    年金 受け取れないんじゃ

    なかったっけ?」


リリア「そうみたいね

    だから







           そう言われると


           障害基礎年金で年金を

 

           払う気がなくなるよね?







リリア「ただでさえ

    ”生きて行けるかどうか 

    あやしい支給額”なのに

    年金を払える余裕ないし


    この精神障害

    ”死ぬまで続く”のだろうし」


シウス「まあ






         死ぬまで続くだろうから


         年金 払えば払うだけ損だもんな





シウス「こんな言い方したくないけど

    ”損”ってわかると








          ”生きていくために


          払いたくないよな”






シウス「他に

    理不尽ある?」



リリア「う~ん

    美容院とか歯医者

    だいたい

    予約しないと

    受け入れてくれないじゃない?







          明日の自分の身体が


          どうなってるかわからないから


          予約できないよね?








リリア「予約したその日に

    ”歩ける身体じゃなかったら”

    キャンセルすることになるじゃん?

    相手に申し訳ないし


    それに これ


    ”場合によっては

    何度もありそうだから”」



シウス「そうだよな

    ”安易に予約できない”よな」



シウス「リリアが

    膝の辺りまで

    髪が長かった時の話

    してくれたじゃない?」


リリア「まあ







            さっきの説明した理由で


            美容院に行けないからね






リリア「障害基礎年金も

    ”生きてるかどうか

    あやしい支給額”だから






 

            美容院 行くのも


            ためらうよね







リリア「これだったら

    髪型ひどくなってもいいから

    自分で髪を切るしかないよね」


シウス「俺も

    リリアと同じ事情で

    歯医者にうかつに予約できない」


リリア「それで

    歯が痛くなるわけいかないし」


シウス「まあ







         歯磨きすることさえ


         つらすぎる時の方が


         多いけど






シウス「あとで

    歯が痛くなる方が

    深刻だから







          苦しい想いに耐えながら


          歯磨きしてるしなぁ







リリア「自立支援や

    精神障害者手帳の更新

    ”本人がしないといけない”じゃない?







         ”こんな身体で


         役所まで歩けないよね?”







シウス「リリアは

    そのときは

    どうしてる?」



リリア「”精神障害がマシな日”を

    探してるけど

    いつになるか

    わからないし」



シウス「マイナンバーカードも

    しなきゃいけないじゃん?







         こんな身体で


         マイナンバーの手続きしに


         役所に行くの


         酷過ぎるよね







シウス「それでもって

    必要書類がなかった時があって

    ”つぎ

     いつ役所まで歩ける身体か

     わからない”ので


     なんとかなりませんか?と

     聴いてみたら







          ”必要なことなので


          お願いします”






シウス「融通

    効かないよな」


リリア「マイナンバーカードもだけど

    マイナンバーカードの内容を

    知るために

    資料に目を通さないと

    いけないけど







            こんな身体じゃ


            文章 読むのも


            つらすぎるから


            内容 理解できないし






リリア「役所まで





 

           歩ける身体じゃ


           ない日の方が多いし









リリア「政治家って

    ”精神障害者のような

    人間の気持ち考えて

    くれていない”と実感した」



シウス「まあ

    この世界は







         ”健常者が基準に


         作られてるし”








シウス「・・・」


リリア「・・・










            お互い


            よく生きてこれたね?








リリア「もう

    生きてるのが奇跡な気がしてきた」


シウス「この世界は

    ”精神障害者に合わせて 

    作られてないもんな”」



リリア「・・・うん」


シウス「俺たち





         よく こんな


         理不尽な世界と戦って


         生きる事ができたよな?






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