16 四句分別
[四句分別]
一、一切は如なり(肯定)
二、一切は如ならず(否定)
三、一切は如にして不如なり(肯定かつ否定)
四、一切は不如にも非ず、如にも非ず(否定でも肯定でもない)
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[同一律]
AはAである(我々の思考に用いる概念は、その思考過程中において同一の意味を保持しなければならないという原理。この原理が犯されると合理的思考ができなくなる。なお、これを批判したものがカントの哲学だといわれている)
[矛盾律]
Aは非Aでない、またはAはBであると同時に非Bであることはできない(一定範囲の論述や討論において概念の内容を変えてはならないという原理。同一律と反面をなす。なお、これを逆転させたものがヘーゲルの哲学だといわれている)
[排中律]
AはAでも非Aでもないものではない、またはAはBでも非Bでもないものではない(矛盾律と表裏をなす。相互に矛盾する二つの命題があるとき、真理はこのいずれか一方に在することを主張し、中間的な第三の命題を拒否するという原理。なお、これを逆転させたものが山内のレンマの論理(ここでいうレンマは、ジレンマのレンマのこと)だといわれている)
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〈形式論理〉
[定言命題]
S(主語)はP(述語)である
(ある事態についての断定的な主張を表わす)
[仮言命題]
p(条件となる命題、前件)ならばq(帰納となる命題、後件)、または、SがQならばSはPである(ある条件のもとに何事かが成立することを主張する)
[選言命題]
pあるいはq、または、SはPあるいはQである(種々の事態を一括して、その中のいずれかが成立することを主張する)




