魔界戦記4
俺達はキャンプ地と決めた場所から周囲1キロ程の安全を確認。それと同時に結界を引く準備をする。
ユウキが示されたポイントに黒い杖を突き刺す。
「よし、これで準備完了」
「後は、班長に報告だな」
班長に準備完了の連絡をする。
「班長、こちらカイト一等魔兵、結界の準備完了」
「了解、引き継ぎ周囲の安全を確認しつつ帰隊せよ」
「了解」
周囲の安全を確認しながらキャンプ地に戻る。
「魔獣の一体でも現れてくれないかなー」
ユウキがウズウズしながら言う。
「あまりフラグになる様なことを言うな、出て来たら面倒なだけだぞ」
なんて言っていると魔力探知機に微弱に反応がでる。
「お前へが変なこと言うから本当に出だぞ」
「そうみたいですね」
どんどん近づいてくる。
「けっこう近いな」
ユウキと俺は武器を構える。
目の先のしげみで反応が停まる
俺はユウキに待ての合図を送り、そっと近づく。
するとしげみからパッとそれが現れた。人間だ!
凄い涙目でボロボロの服を着た人間がそこにいた。
ユウキと俺は武器に魔力を込め、一定の距離を保ったまま、質問をする。
「お前は、なんだ?言葉は喋れるのか?」
すると涙目でぐしゃぐしゃな声で喋り始めた
「だずげでぐざぁい!友達がぁ」
その表情、人間みたいな格好、魔獣ではないと判断。
魔力を納めて、青年へと駆け寄る。
色々聞きたいことがあるが今は、状況確認を急ぐ。服はボロボロで擦り傷が多いが大きな損傷無く、魔力汚染の症状がまだ出てない。
もう大丈夫と声を掛けつつユウキが質問をする。
「君の友達は何処にいるのか?」
青年は、来た方向を指差した。
「なるほど、何人いる?」
「3人!」
「お願いします!助けてください!化け物に襲われてるんです!」
ユウキと目を合わせる。軽く頷くとユウキはすぐさま班長に報告する。
「こちらユウキ一等魔兵、魔界に迷いこんだ一般人を確保、まだ他に3人いる模様、緊急を要する為直ちに救助に向かいます」
「了解、他の班員も向かえるよう指示を出す、危険と判断したら一旦応援を待て」
「了解」
班長の許可が降りた。
「君の友達の所に案内してくれるか?」
力強く頷く青年。ユウキと俺は再度武器に魔力を込めて
青年の友達の所に急いで向かう。