魔界戦記ニ
ジリジリーっとベルの音でパッと目が覚める。
早朝の点呼と食事を済ませ、早速初任務の準備する。
同室のユウキと話しがら重い装備を体につけていく。
「カイト一等魔兵は、何故この部隊に志願を?」
「あまり深くは考えず志願した、強いていうなら適正があったからかな」
「あと、その階級を付ける呼び方はやめてくれ、変な感じがする。」
「そう言うお前は、何故志願したんだ?」
ユウキは少し真面目な顔をして答えた。
「金です」
「あー、魔獣討伐の際に出る特別手当てのことか」
「そうです!、軍隊で金稼ぐ方法はこれしかないんです」
「じゃあ、いっぱい討伐しなくてはな」
重い装備を着け終わり。二人で部屋を出て向かう所は武器庫である。
そこには、既に同じ部隊の隊員もいて装備を入念に確認している。
扉の前にいる武器庫担当の人に氏名と階級、部隊名を言い
武器を受け取る。
ここで個人で申請した武器を受け取る。
「その玉それがカイトの武器ですか?」
俺が持ってる半径20センチぐらいの黒い玉を物珍しそうに見て言った。
「これが俺の相棒さ」
「どんな武器なんですか?」
「戦場に出てからのお楽しみ」
「というかユウキ、お前もすごいの背負ってるな」
ユウキの背中には綺麗で厳つい一本の槍がある。
「すごいでしょ?これで魔獣を貫いてやるんです!」
「それは頼もしいな」
外へ出て隊列を組む。事前に隊員の情報が渡っているのである程度、相性のいい5人の編成を組まされている。
ユウキと俺は同じ班になっている。
前に出た隊長が指揮をとり始めた。
「えー、これより向かう先は、魔獣の巣窟、魔界である。」
「各班は、班ごとで魔界を探索してもらう」
「魔獣と遭遇したならば直ちに迎撃だが、無理だと判断したら引いてくれ」
「そこら辺は班長の判断に任せる」
「後、何か異常を感じたなら、すみやかな撤退と連絡を忘れるな」
「現時刻、0800時。行動開始する、終了時刻は1700時とする」
「皆、生きて帰ってこい!では、解散!」
ミシマ隊長が言い放つと各班はそれぞれ示されたポイントに
散って行った。