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言伝〈第1言〉

作者: 五月雨

初めての作品でストーリーの構成もガバガバになるかもしれませんがご容赦ください

この世は理不尽に縛られている。

 私はひとりでにそう思う。

別に特別何かがうまく行かないわけではない。

世界の真理が見えたわけでもない。

だが、ひたすらに疲れを感じている。

 私は世間一般から見ればある程度恵まれた環境で育ち、幸せな生活を営んでいるんだろう。事実、今の生活にこれと言って不満はない。しかし何故か無気力でいられずにはいられない。

 こんなことはないだろうか。

別になにか目的があるわけでもなく同じところを見ている。その理由はそれぞれあるだろう。考え事をしていたり、ただぼーっとしているだけだったりするかもしれない。だが、もしそれがずっとだったらどうだろう?日常生活で見ている景色全てに意味を持てなくなったら。もしくは意味を考えることができなくなったら。

 私は今まさにそんな状況に陥ってしまっている。一度そんな状況に陥ってしまえばそう簡単に元には戻れない。考えることをやめた時点でかなり手遅れに近いのだ。そして今自分の意味すら見つけられずにいる…

 そんな事を考えながら深夜にふらっと家を抜け出しいつもの道を歩いていると、ふと足音がついてきているのを感じた。私は不審に思った。こんな時間に人が出歩くわけがない。第一ここは私しか知らない道のはずだ。少し怖さを感じ足が早まる。しかし、後ろの足音は遠ざかるどころかどんどん近づいてくる。身の危険を感じた私は、顔だけでも見て警察に助けを求めようと後ろを振り返った…

 しかし、そこには誰もいなかった。驚きがすごすぎて恐怖はほとんど消えていた。とりあえず今日は帰ろうと思いそのまま歩き出したその時だった。「こんばんわ」後ろから話しかけられ再び恐怖が込み上げてきた。しかしそれは一瞬のものであった。なぜなら話しかけてきだ人物が以前にもあったことのある人物だったからだ。「ホント久しぶりですね〜」と、楽しげに話しだした声はひどく懐かしさを感じた。そして一通り意味のない話をしてから、彼は本題に入った。「実は代行屋に戻ってきてほしいんです。」彼が放ったその突然の言葉に少し動揺した。「代行屋」とは、正確には人が伝えたいが自分では伝えられないようなことを代わりに伝えている伝言屋のようなものだ。

 以前私はそこで働いていた。しかし、あることがきっかけで自分を見失い、それが原因でやめることになったのだ。だが、彼は今私にそこにもどれと言っている。私の口から出た言葉は自分でも驚くような言葉だった。「分かった」この即答には彼も驚いた様子で少し口を開けたままだった。いきなり戻れと言われたにも関わらず即答したのには、理由があった。それは自分を取り戻すことだ。もう一度代行屋にいって自分を見つけようと思ったのだ。こうして私の代行屋としての日々が始まったのだ。




 

もし続きが気になるというような声があれば続きを書こうと思うのでコメントお願いします。

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