2話
何かよくわからんものの続き
今回は前回ほど酒飲んでないので長さは10分の1くらい……ってか1話の内容覚えてないのに
続きがしっかりと作れるわけがないって話ですね
きりもよかったし
あ、今回は恋愛要素無し?
前回同様誤字脱字は仕様です
いやだ、もうやめて……
何でこんなことに。
だめ、やめて。
「やめなさい!!」
「いいの清香。これは私達への罰なんだから。きっと私達がしてきたことはこれだけのむくいを受けて当然のことだったのよ」
「ええ清香。貴女は私達の事なんか忘れて幸せに……幸せに生きて……それだけがこんな愚かな私達の最後の願いなんだから。綾香……先に地獄で待っていて。私もすぐに逝くわ」
「いいえ、認めない。こんなの認めないわ。だから生き返ってよ。生き返りなさい」
綾香が死んだ……
何だそれは。
そんなの知らない。私は今まで何のために。
いえ、嘆いている場合じゃない。
早く……まだ間に合う。綾香の魂があの世に召される前の今ならまだ間に合う。
そうじゃなかったら、私は何のために今まで。
「良かった、綾香が息を吹き返した……」
「危ない!!」
え、何だこれは……綾香を生き返らすのに集中していたら。私達をかばうように前に出た麗佳が死んだ。
彼女が嫌っていた夏の空のように。私の視界を青が埋め尽くしていく。
その姿はまるで出来の悪い噴水みたいで。
胸から魔族の証である真っ青な血を噴出させている。
間違いなく死んでなければおかしい傷なのに。
最後の力を振り絞って私に笑顔を向け
「し…あ…わせ…に……しあ……」
「嫌よ麗佳。私達で永遠を生きるんでしょう? 私を置いていくなんて認めないんだから。命令よ生き返りなさい」
「危ない清香さん。魔族に不用意に近づいたら」
「え?」
誰だろうこの男は。
知らないこんなやつ。
私が知っている彼は優しくて間違ってもこんな醜悪な顔が出来るような男じゃなかった。
「清香! ちっまだ生きてたのかこの魔族め。今度こそあの世に送ってやる」
誰だこいつらは。
私は今までいったい何のために。
何のためにこんな事を。
「先輩、今はつらいだろうけど。魔族は滅ぶべき」
知らない。知らない。知らない。
こんな奴ら知らない。
こんな残酷な世界もう知らない。
嫌だ嫌だ。
何で私の大事だった者達が殺しあわなければいけないの?
私が選んだ聖の道がこんなにつらいんだったなら最初に教えてよ。
ねえ、魔を裏切った元魔王。私達家族をこんな道に叩き込んだ先代勇者。半人半魔だった私を完全に人間にした神様。
私が大好きだった男の子でも。そこの侍娘でもいいから。
誰か過去の私に教えてよ!!
「いけない…清香…それはだめよ…私達をもう忘れなさい…だから、それだけは選んではだめ…折角人間になれたのでしょう? 私達何かのために捨てないで…」
「ええ…あの爆発で私達はもう滅んだの…それを愚かにももう一回何て思ってしまった私達が…うん…私達二人があんなことをしてしまったのが悪いのだから…だからね…私達が責任を取るだけの話…いくら貴女でもこの責任は譲れないわ…」
「二人とも……もう喋らないで……きっとまだ何とかなるから……」
「「清香…大好きだったよ…」」
『あ、ああああAAAAAAAAAAAAAAA!!』
もう聞こえない。二人の声が。
もう聞こえない。憎むべき神の声が。
もう聞こえない。二人を生き返らせることのできる人間だった頃の私の声が。
『よくもやってくれたのぅ。まったく、わらわはもう二度と目覚めるつもりなど無かったと言うのに。わらわを封じていた二人を殺してしまったそなたらが悪いのじゃからな』
『ふん、ごみどもめ』
私だったものは大事そうに二人の亡骸を抱き上げると。ごみどもの存在を許さないとばかりに周囲一帯を燃やし尽くす。
『ほれ、綾香の好きだった黄昏時じゃぞ? 麗佳の好きだった料理……中でも肉の焼ける音じゃ……』
わかっている。あんなごみを燃やしてできた赤い空など三人で見たあの夕焼け空に似ても似つかないことくらい。
あの美味しかった料理に似ても似つかないごみにしかなってないことなんて。
『ふふふ、だめじゃなわらわはいつまでたっても料理が上手く出来ぬ。なあ麗佳。わらわはこれからいったい何を食べればいいんじゃろうな? なあ綾香。わらわはいったいこれからどうやって過ごせばいいんじゃろうな? かたらう相手もきれいな景色を共に見る相手ももうおらぬのに』
『ふたりとも。わらわもすぐに後をおうでな。なにこの世界を滅ぼしてしまえば二人の待つ地獄へ間違いなく行けるじゃろうからな。それまで少しだけ待っていておくれ』
ああ、このような醜い世界でも最後の瞬間だけは少しだけ美しいのぅ……なあ綾香……麗佳……
過去に戻る事が出来るなら、人間なんて捨てて……貴女達とやりなおしたいな……
「はい、以上がこの間のルートを見るための最後の条件であるHidden Explosionエンドですね」
「清香ルート確定後。3つ目のダンジョンで戦う事になる幼馴染戦でどちらかを殺して清香で蘇生。これを5回繰り返すと清香さんがパーティーから離脱します。その後二人をかばう清香さんを殺さないように二人を殺すと清香さんが5回まで蘇生するんですが。1回殺すごとに魔の血に目覚めて最終的に魔王になって蘇生魔法が使えなくなり。全体即死攻撃で地球滅亡エンド」
「攻略サイトの運営さんに連絡を受けて思い当たる心当たりを色々試した結果。これが最後の条件と判明したわけです。つまり1のクリアデータ、3のクリアデータ、を持った状態でこの特殊エンドを見て主人公交代の隠しコマンドを打った上で新しくゲームを始めると分岐するわけですね」
〈何でお前はこんな条件を達成してるんだよ?
〈このルートを見つけた酔っ払いさんは気がくるってるwww
〈2ターンで撤退して。影でヒロインを狙ってた中ボスから守ってくれるイベントバトルじゃなかったのかこれwww
〈このルート屈指の感動ポイントで嬉々として殺戮を繰り返すなんて。考えたこともなかったわ。怖い。とづまりすとこ
「はいはい、酔っ払い改め殺戮者さんですよ」
〈開き直っとる。
〈流石殺戮者さん俺たちにできないことを(ry
「全く、3年ぶりにこの名作の隠しルートを見つけた英雄を讃えるやつが一人くらいいてもいいんですよ?」
「あ、ちなみに清香さんで生き返らせないで普通に殺した場合は有名なので知ってる人もいるかもしれませんが。この後出てくる中ボスに清香さんが殺されて狂った主人公が殺戮の限りを繰り返すBADエンドですが。これは別にみる必要はないみたいです」
うん、まあ。正直こんなルートをたどったらそりゃ人間やめてキマシタワールートが始まるわな。
最初は間違えて猫が必殺技撃っちゃって。どうしたものかと思って蘇生魔法使ったらなんかイベントが始まったんだが。
つい好奇心でどこまで行くのかな?
ってつい試しちゃったんだよな。
うん、少しやりすぎちゃったぜ。
「この配信の後に詳しいことは攻略サイトにのるそうなので詳しいことはそっちをご覧ください。さて、少し長くなってしまったので本来の予定だった絶望ルートはまた次回ですね。この動画を気に入った方はぜひチャンネル登録をお願いします。ではまたみてくれないとお前も殺戮するぞ。なーんちゃって」
こんな隠しイベント実際のゲームであったら間違いなくコントローラー投げると思う。
形ばかりのイベントバトル後にヒロインをかばって死亡
人間の血を選んだヒロインから嫌われようといじめをしていたことが発覚
ヒロインの幸せを願って、泣き笑いでゲームの主人公に託す
最後の力をヒロインに渡して息絶える
こんな感じのイベントバトル中に嬉々として殺して生き返らせて殺すを繰り返せとか
いや、俺本当に何書いてるんだろう
これ絶対また酔いが覚めたら頭を抱えるやつだ
まあ今言えることは平日の昼間の酒うまい