第109話
「マスターさんはどうして喫茶店を始めたの……?」
「あっ! それ私も聞いてみたいです!」
「三度の飯よりコーヒーが好きだったからですよ」
「決めた……。マスターさん……、ナナミもここで働きます……」
「あいにく追加のアルバイトは募集してないんですよ。申し訳ありません」
『ヨーコさん……、近々お辞めになるご予定とかは……?』
『う〜ん、永久就職する予定はあっても、それはないかな〜』
何やらヒソヒソ話をしている……。
「ナナミさんは何でまたウチで働きたいと思ったんですか?」
「むぅ、三下になれば、さん付けされないと思った……」
「そんな理由じゃ三日坊主になるのがオチですよ?」
「三顧の礼でお願いしても駄目……?」
「駄目ですね」
「三回まわってワン! って言っても?」
「もっと駄目ですね」
「三度目の正直で駄目……?」
「二度あることは三度あるで駄目です」
「マスターさんは、三次元には興味ない……?」
「仏の顔も三度までですよ、ナナミさん?」
「ちょっと待った〜! 三人寄れば文珠の知恵! ここは私から提案があります!」
「おっと……、どんな提案かな? ヨーコくん」
いかんいかん、お客さんにイラッとしてしまうなんて三流だ。
「知恵を絞るときは甘い物。とりあえず三時のおやつにしましょう♪」
――で、とりあえずヨーコくんがゼミで入れない3のつく日だけ雇うことになった。
次の日……
――― カランコロン ―――
「おはようございます、マスターさん……。今日から宜しくお願いします……」
「いや? 今日は11日ですよ。初出勤は明後日からになるのでは……?」
「問題ない……。今日はサンデー」
今日もとある喫茶店の日常が過ぎていく。
――― カランコロン ―――
「おはようございま〜す! あれ! ナナミちゃん! なんで⁉︎」
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