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暖かい家
ユキは通された美姫の家を見て唖然とした。
美姫の家は思いっきり畳の純和風だったからだ。
「わぁ~すごい木彫りの熊ね~ミスマッチ~」
ユキが部屋を見渡していると障子が開き、美姫が戻ってきた。
両手に湯気が上がる緑茶を持っている。
ユキはそれを手伝ってあげた。
二人はコタツに入る。
「さて、ユキちゃん、お茶会しよう!」
「え?何でお茶会??」
「じゃあヤならおしくらまんじゅうしようよ。体が暖まるよ」
「え、コタツで暖かいからいいよ」
ユキは遠慮したが美姫は聞かない。
ずんずん近寄ってくる。
そして二人は両方のお尻を合わせると歌いだした。
『おしくらまんじゅう~泣いたら負けよ~』
それって何か違うよな~と思いながらも押し合う。
その様子を外から見つめる人物が数人。
「ユキ・・・」
ゼンは言葉をこぼした。