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牡蠣

牡蠣小屋で牡蠣を食べていた時の事だった。

歯に硬いものが当たった。

殻でも入っていたのかと吐き出すと、それは白くて歪に丸い石だった。


店員に見せてみると、それは真珠ではないかという話だった。

ネットで調べてみると、どうやらこのような事は稀にあるらしい。

何にせよ珍しいものであることに間違いはない。

縁起が良いと思った私は、それをお守り袋の中に入れて持ち歩く事にした。


それから2週間。


妙に寝付きが悪くなった。


寝不足と疲労が祟った私は、勤務中に倒れ病院に担ぎ込まれた。

軽い脳震盪だということで、一晩様子見で入院した。

翌朝退院した私は、荷物をまとめている際にこぼれ落ちたお守り袋を拾いじっと見つめた。

縁起の良いものであると思ったが、お守り袋の中身がどうにも不吉に思えてきたのだ。

中身の真珠を取り出した私は、それが小汚く黄ばんでいる事に驚いた。

その時、私を呼びに来た看護師が、手の中のそれを見つめて不思議そうな顔をした。


「あら、○○さんのご実家の風習ですか?抜けた歯をお守りにするのは」


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