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(97)回転

 地球は回転しているようだ。^^ というのも、私自身が回転している…と実感したことがないからである。回転する機械の中なら眩暈めまいするほど感じるのだろうが…。回転しながらの食事は、さぞ疲れるだろうし、食べられないかも知れない。^^ で、回転を実感しないから食べていられる・・ということになる。実感はないが、それでもお日さまが東から昇り、夕方になると西へお隠れになることで、おぼろげながらも回転しているんだ…と感じる程度なのである。そして、その回転が繰り返され、月日がち、年が経って時代が経っていく。経ってはいくが、回転しているから、おやっ? こんなこと、前にあったぞ…と繰り返しに気づかされる。ただその繰り返しの現象や流行は、過去とは違い、少し進化した形に姿を変えて社会に現れる。要は、回転寿司のような回転はしていないという訳だ。^^

 とある駅の改札である。片田舎かたいなかから出てきた一人の客が駅員にたずねている。

「あのぉ~、いつになりゃ~ドコソコへいけるんで?」

「ああ、ドコソコへ行かれるんですか? でしたら、この電車で大丈夫ですよっ」

「ほんとに大丈夫なんで? ここで下りるの、二度目なんですがのぉ~」

「二度目? どういうことでしょう?」

「いやぁ~、知らねぇ~うちに、またこの駅へもどりよりましてのぉ~、ははは…」

「あっ! ああ!! 分かりました。ははは…それはですね、この線路が回転しているからです」

「回転? そげにややこしい電車なんですかいのぉ~?」

「いや、環状線かんじょうせんですから、ややこしくはないと思いますが…」

「そうは言われますがのぉ~、戻りよりましょうが…」

「いえ、戻るまでにアレコレで乗り換えます」

「あ~あ~、アレコレで乗り換えて、で、ドコソコでしたかのぉ~」

「ははは…そうです。回転し過ぎです」

「回転し過ぎよりましたかのぉ~、ははは…」

 回転すれば同じ所へ戻るが、それでも途中で抜け出せば、新しい展開が回転し始める訳だ。^^


                  完

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