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(86)争(あらそ)い

 皆さんはあらそいに勝利はあるとお思いだろうか? そりゃ、勝った方が勝ちじゃないかっ! 分かりきったことを言うなっ! と怒られる方もお有りだろうが、そこはそれ、ご容赦ようしゃをいただきたい。^^ だがしかし、である。正解を言うなら、争いに勝利はなく、双方とも負けなのである。たとええば、AとBが争ったとしよう。これはミクロの個人対個人でも、またマクロの国対国でもいい訳だが、双方とも勝利はない。これを証明するならば、争う前後を比較すれば、おのずと浮かび上がってくるだろう。争うことで元々(もともと)あった物や者は消滅、あるいは減じていく。勝って得るものがあるとしても同じだ。この事実は勝ち負けに関係なく、消滅、あるいは減じていくのである。一端、消滅したり減じた物や者は、二度ともともどすことは出来ない。ということは、勝ったとしても負けたとしても…ということに他ならない。^^ それでも人は勝つことにこだわり、修羅じみるのだから困ったものだ。^^

 とある町の観光地で、ひょんなことがきっかけで、旅行で訪れた親子ずれの二人の幼児同士が争いを始めた。最初は単なる口争いだったものが、次第にエスカレートし、つかみ合いの喧嘩けんかになり始めたから、さあ、大変! 双方の親は必死に自分の子供を止めに入った。ところが、相手の親にあやまったその親同士が、ひょんなことがきっかけで、また争いを始めてしまったのだ。双方の親は団体客だったから、双方のグループには別の親子ずれが何組かいた。それらの親子ずれが止めに入ったのはいいが、また、ひょんなことで争いを始めてしまったから、さあ、大変! 皆さんが観戦でよく見られるプロ野球で審判に不平を言いに近寄った監督が激高げきこうし、そこへ双方の別の選手達が駆け寄って大乱闘になりかける・・といった構図だ。^^ 双方の旅行社の添乗てんじょう員はたまったものではない。次の観光地への出発予定が大幅に遅れてしまったからである。旅行のやり直しは出来ない。そのことがきっかけで、暴動が勃発ぼっぱつし、やがて世界大戦へと拡大していった・・ということはなく、^^ それでもなんとか双方の和解が成立し、多少の時間は遅れたものの事なきを得た。

 このように最悪、争いとなった場合でも、失うものが少ないうちに早めにやめた方が双方ともにいい・・という結論がみちびける。勝ったとして、それでも戻せないものもある。^^


                  完

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