表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/100

(75)補修(ほしゅう)

 物は使っているうちに少しずつ劣化れっかして痛んでいく。それを元にもどすため、補修ほしゅうほどこすことになる。人の場合もまたしかりで、老化をしたり病気になるから補修、この場合は治療ちりょうすることになる。例えば、セラミックなどの人工関節を入れる外科治療があるが、これなどは補修めいた治療だ。それでも身体や物は劣化していく。そしてやがて補修が追いつかなくなったとき、物や人は寿命を終える・・と、まあ話はこうなる。^^

 小春日和こはるびよりの昼さがり、二人の老人が長閑のどかなひととき縁側えんがわで楽しんでいる。

「ホッホッホッ…私など、今年で105ですぞ。至るところ補修だらけで…」

「上には上がいるもんですなぁ~! 103になる私の上などおらぬ・・と思っておりましたが…」

「ホッホッホッ…さよでしたか。お互い補修だらけですな」

「ファファファ…さようで。それでもお迎えが来ないところをみると、まだそれだけお役に立つ値打ちがあるんですかな?」

「まあ、そうでしょうなっ! ホッホッホッ…」

 補修だらけの二人の老人の話はてしなくきなかった。

 このように、補修だらけの身体で、それでも生き続けられる背景には、人には分からない何らかの訳があるようだ。^^


                  完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ