(74)捨(す)てる人と拾(ひろ)う人
捨てる神あれば拾う神あり・・という諺がある。人も同じで、ポイ捨てる人があれば、拾う人も当然ある。^^ 最近は物が有り余るようになった所為か、捨てる時代になりつつある。ボランティアで拾い集める奇特な人達もいるが、それでも次の日にはポイ捨てられるのだから困ったものだ。残飯のゴミ、ポイ捨てゴミ、粗製乱造でポイ捨てられる番組・・などなど、枚挙に暇がない。要は、今の世の中、ゴミでゴミゴミしている訳だ。^^ ダジャレを言うつもりは毛頭ないが、禿げるのも困るから指摘だけさせて戴いておきたい。^^
世の中の人々は、捨てる人と拾う人の大まか、二通りに分かたれる。まあ、捨てる人がいるから拾う人もいる・・とは言えるのだが…。.富裕層はゆとりからか捨てる傾向が強まり、貧困層は生活の圧迫から拾う傾向が強まる・・というのも当然といえば当然の話だ。^^
とある選挙会場である。投票を済ませた二人の老人が外へ出ながら話し合っている。
「今回も人が少ないですなぁ~」
「…ですなぁ~。票のポイ捨てですぞ、これは…」
「塵も積もれば・・ですからな。かなりのゴミとなります」
「そうそう! 益々(ますます)、国が汚れますなっ! 掃除しないと…」
「掃除する人は少ないですが、捨てる人は多いですなっ! ははは…」
「もう一度、戦後の物がなかった時代に戻らにゃ無理なようです」
「そうですなぁ~」
二人は分かったようなことを言いながら、飴ちゃんの包み紙をポイッ! と捨てた。
このように、分かっていながら、それでも人は捨てるから、拾う人は少ないのである。^^
完