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(70)日本語

 私達は日本語を、さも当たり前のように日常、使って生活をしている。だが、よ~く考えてみると、日本語ほど語彙[ボキャブラリー]に富んだ言葉は世界で少ないということを認識していない。たとえば、英語でI am. と言ったり書いたりした場合、その意味は私だ、おいらだ、僕です、拙者じゃ、俺だ、おいどんでごわす、わらわじゃ・・などと、様々(さまざま)に分岐し、多くの語彙でそのもの、そのことをズバリ! と言い表せる訳だ。ところが近年では、英単語が会話内に含まれるようになり、「私はあなたをリスペクトして尊敬しております」などと意味不明に使用され、^^大層、乱れているのはなげかわしい。^^ 政治家や学識者、評論家の方々がテレビ討論などで多用されておられるが、一般聴衆には? と、意味不明な点もあることをお含み願いたい。確かに、外国語を会話に織り交ぜれば、私はこんな言葉も知ってる知識人なんですよ・・という強調にもなる。^^ なるが、日本語は残念ながらどんどん負のスパイラル[下方へ向かう渦巻]を見せるのである。…私も日本語を乱しそうだからつつしみたいと思う。^^

 とある会場で著名ちょめいな識者を交えた公開討論会が開かれている。

「そりゃ、学術的におかしいんじゃないでしょうか。禿げ頭の子供が必ず禿げ頭になりますかっ!?」

「私はそうは言ってないっ! 禿げ頭の子供が禿げ頭だったと言っとるのですっ!」

「言ってるじゃないですかっ! パーフェクトに禿げ頭だとっ!」

「いやっ! そんなことは断じて言っとりませんっ!」

「まあまあお二方ふたかたっ! パーフェクトでもソフトクリームでもいい訳ですからっ!」

 激高げきこうする二人の識者に、司会者が割って入った。

「なんですか、それはっ!! パーフェクトはソフトクリームでもアイスクリームでもありませんぞっ!」

「そりゃそうだっ!」

 いつの間にか二人の識者はタッグを組み[連携れんけいして]、司会者を攻め始めた。日本語のトラブルで司会者はタジタジと防戦一方になった。

 近年、ややこしくなったとはいえ、それでも日本語は外国語を含んで進化し続けている。^^ 


                  完

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