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(66)夢物語

 人々は夢物語にあこがれる。「ははは…そうなりゃいいがなっ! 夢物語さっ!」などと現実にはほとんど不可能だとあきらめる。それでも心の奥底では、『いや! なるかも知れんっ!』と、一抹いちまつの期待を捨てきれないでいる。それが人なのである。芸能界の美人タレントや女優を見て、『ホニャララか…あんなのと結婚出来たらいいがな…』と夢物語なのを分かってはいてもファンクラブに入会したりする可愛いお馬鹿が私達、人だ。^^

 とある採掘さいくつ現場である。私財を投げ売ってお宝を探す男が叫ぶ。

「必ず、ありますっ! もう一時間お願いしますっ!」

「分かりましたっ!」

 ショベルカーに乗った男が、『いや、ないだろ…』と思いつつも、そう返す。

「今回の可能性は絶対ですっ!!」

 男の横に立つ現場監督が『りない人だっ! あるわきゃないだろっ!』と思いつつも、お得意様・・ということもあり、そうべる。

「そうかい、監督っ!?」

「ええ、出ますともっ!!」

 現場監督はかぶったヘルメットの頭をツルツルと片手ででながら、『夢物語さっ!』と思いつつ、なぐさめの言葉をく。

「ああ! 出るさ…出る出る。きっと出るっ!」

 男は夢物語だな…となかあきらめながらも、自分を鼓舞こぶするかのようにわめく。

 このように夢物語は、それでも! と人を陶酔とうすいさせるあこがれの魔力を秘めているのだ。^^


                  完

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