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(62)火と水

 火をけるにはコツがある。危険物を取扱われる方ならお分かりだろうが、点火の三要素である可燃物、酸素供給源、点火源と小難こむずかしい話で、この三要素が必要となる。「チェッ! 湿気しけて点かないやっ!」とイラつかれる場合は、また別次元の話である。^^ だったら、水の場合はどうよっ!? という話になるが、…まったく、分からない。^^ この分からない・・というのが実は味噌みそで、それだけ水も火も純粋でピュアだということに他ならない。聖火、聖水というたぐいの難解なんかいな話となる。

 火は落雷や木々の乾燥、噴火などによる自然着火をのぞき、人が意思で点ける訳だが、水は自然からもたらされる恵みであり、人が自らき出させる訳ではない。まあ、水素[H]+酸素[O]の化学反応で装置さえあれば水は湧く訳だが、日常生活ではほとんど、不可能なのである。

 とある都市が乾燥にあえいでいた。ここ数ヶ月、一滴の雨さえ降らず、水不足が深刻化していた。二人の老人が晴れ渡った空をうらめしげに見上げながら語らっている。

「さっぱり降りませんなぁ~!」

「そうですなぁ~」

「水が欲しいですなっ!」

「欲しいですなっ?」

「そうそう!」

 二人は熱中症が心配される炎天下の中、雨乞あまごいでもするかのように水神さま、水神さまといのり続けた。だからといってそれで雨が降る訳ではない。ところが不思議なことに、次の日から待望の雨が降り出した・・というのだから、ニモマケズ語ってみるものである。^^ このような水を呼び水と人は言う。火も水も神秘そのものなのだ。^^


                  完


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