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(57)工夫(くふう)

 なんでもあるに越したことはない。あれば、それを使って物事を成せばいいからだ。しかし、そういつも物がなんでもある・・ということはあり得ない。そうなると、あるものを工夫くふうして足らないものをおぎなう知恵が要求される。その知恵の有りようは人によって違うから、工夫してコトが成るか成らないかは、そのときどきの個人の裁量さいりょうゆだねられることになる。だから、工夫しない前の方がよかった…と言われることも当然、覚悟して工夫しなければならない。^^

 とある都市のデバートである。定休日で客の出入りは皆無だが、店内はレイアウトの変更作業が急ピッチで進められていて人の動きで雑然としている。

「そこは、そのままでいいんじゃないか? 副店長」

「そうですかぁ~? 私は左横の陳列棚と入れ替えた方がいいと思うんですがね…」

「いやぁ~副店長、それじゃ工夫してレイアウトを変えた意味がないじゃないか、副店長」

 店長は、ようやく念願の店長に昇格できたもんだから、自分の地位を誇示こじするかのように副店長を連呼れんこした。今まで自分が副店長だったことも忘れて、である。

「そうですか? 十分、工夫できたと思うんですが…」

「いや、そうは思えんが…」

 それでも店長は言い張る。

「いいでしょ! 他の店員にいてみましょう! その結果如何けっかいかんで考えられては、いかがですか?」

「おっ! それはナイス、アイデアっ!」

 二人は勤務中の店員を集め、決を取った。結果は工夫した副店長に軍配ぐんばいが上がった。

 それでも工夫する場合は決を取ったほうが賢明だ。^^ 


                  完

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