(47)やるっ!
やるっ! と思わないと、あるいは思えないと、すべてのコトは前へ進まないし成し得ない。要は、やるかやらないか・・というその一点に尽きる訳だ。梃子摺ることでも、やろう! と思えば、それでも出来るのだが、多くの人はやるっ! という気分までには至らず、断念したり諦めてしまう。自分がやらないで誰がやるっ! という気力が大事なのだが、その見えない心のひと声がなかなか聞けない訳だ。CMで超有名なロック歌手の方のひと声なら聞けるのだが…。^^
やるっ! と意気込むのはいいが、先の結果が見えない、やるっ! はダメだ。ただ単なる向こう見ずとなる。それでもやるっ! と徹底して思えるコトは、ダメなようでも何か意味がある内容に違いない。
大相撲好きのとある老人が、楽しみにしていた千秋楽のチケットが手に入らず、テンションを下げて家へ戻ってきた。
「どうしたんです、父さん?」
初老の息子が訝しげに訊ねた。
「いや、なんでもないっ!」
「そうですか? なら、いいんですが…」
「ああ…」
否定した老人だったが、その内心は、よっしゃ! こうなったら、なにがなんでも手に入れてやるっ! だった。息子も息子で、その半時間ばかり前、超有名なロック歌手のチケットが売り切れで手に入らず、よっしゃ! こうなったら、なにがなんでも手に入れてやるっ! と燃えていたところだった。そこへ父親のご帰還となった訳だが、そんな思いは億尾にも出さず、父親に訊ねた・・と、話はまあ、こうなる。
その後、二人はそれぞれ駆け回った挙句、コトを成就した。チケットが入手出来たのだ。
このように、それでもやるっ! と意気込めば、大よそのことは、めでたしめでたし・・となる訳である。^^
完