(34)判断
一人ならまだしも、多くの人に影響を与える判断は間違えることが出来ない。大よそ、判断は頭脳で感じる閃きによるものだが、一つ間違えばド偉い打撃を受けることになる。
二人の老人が語らっている。
「昨日のワーテルローはなかなか見ごたえがありましたなっ!」
「ああ、BSテレビで放映のねっ! ナポレオンのフランス軍がイギリス軍に敗れた・・ってやつですな。アレ、私も観ましたっ!」
「指揮官の判断が全軍の勝敗を左右するんですなっ!」
「ええ。敗軍の将、兵を語らず・・ってやつです」
「まあ、あの戦いではナポレオンが一時、離れた隙に騎馬の将軍が勝手な判断で突撃して敗れた・・という描かれ方でしたが…」
「そうそう、そうでした。それにしても、もの凄いエキストラの数でしたなっ!」
「ええ。大作として制作されたんですからなっ! 制作費は高くついたでしょうなっ!」
「ははは…そこら辺は分かりませんが…。それでも儲かったんでしょうが…」
「興行収入が制作費を上回るか・・ですか? そこら辺は、制作責任者の判断ですからなっ!」
「ははは…そうですなっ!」
成否の判断は、あらゆる分野に及ぶ訳だ。^^
完