(15)免疫力
人の身体とは上手くしたものだ。冬の寒い時期、厚着をして風邪を何度も引いたものが、それでも! と我慢して薄着で過ごした年は風邪を一度も引かなかった・・という事例がある。理屈から言えば、筋の通らない話だが、現に引かなかったんですっ! と言われれば、そうなんだ…と納得する他はない。医学的なら、身体の免疫力が高まったんですよっ! とお医者様が言われることだろう。冬場の寒風摩擦なども同じ予防法かと思われる。
とある女子大学である。女子学生ばかりの教室中に男子学生が一人、座っている。紅一点! などと揶揄されるその逆で、白一点! なのである。^^ それでも、男子学生は怯む様子も見せず、堂々と着座している。男子は入学が出来ないという校則もなく、自分の意思で試験を受けて入学したのだから、女子学生の色香にそれでも怯まないというのも当然に思えた。
時は流れ、その男子学生は久しぶりに高校の同級会に出席することにした。就職している者もいて、会は大層、盛り上がり、二次会の運びとなった。
「知ってる店があるっ!」
その筋では常連の通もいて、その同級生に誘われるまま、その学生は色気漂う二次会の店へと入っていった。ところが、である。他の同級生達はすぐ色気でデレェ~~となったが、その学生だけは、まったく変化の兆しを見せなかった。
「あらぁ~~、お兄さん、どうかしたのぉ~~っ?」
店の若い娘にチヤホヤされたものの、それでもその学生に変化の兆候はなかった。これが白、一点! の免疫力である。^^
それでも! とマイナスを我慢すれば、いつの間にか免疫力ができ、マイナスはプラスへと変化する訳だ。^^
完