ある晴れやかな朝の一時
二話目を投稿!出来とるんかな?
帝国暦396年。
雲一つない晴天。
太陽が昇り人々が活動を開始し始めた頃
帝都の中心地から少し離れた二等地の一角。
赤い屋根に白塗りの壁
子供の描く王道の一軒家を、現実に立てました!
っと言わんばかりの一軒家。
その家の二階、三部屋ある内の一室のベッドの上に赤い髪の少年が、一人幸せそうな顔で眠っていた。
だがその幸せを壊す様に、部屋にある大きめの窓に
コンッ!コンッ!っと何かをぶつけている音が
鳴り始め徐々に少年の眉が寄り始める。
コンッ!コンッ!
「ゥウ~ン…っンだぁよ!
うっるせぇなぁ!もう!! 」
バッと起き上がり窓を思いっきり開け放ち
「うるっせぇよ!!」
大体誰だ!
こんな朝早くから近所迷惑な事している奴は!
っと怒りの叫びを朝から上げて
犯人探しを始める少年。
すると犯人は意外にも早く見つかる
「カイトかよ!?近所の悪ガキの仕業かと思ったぞ?!」犯人であり幼馴染であり親友のカイトにそう叫んだ。
カイトと呼ばれた少年は
「やっと起きたのかい!!?」と何処か焦った様子でそのまま言葉を続ける。
「ってかレンは早く用意しなって!遅刻しちゃうよ!しかも初日から!?」それはマジヤバいから!慌てている親友。
そんな親友を眺めながら赤い髪の少年。
レンは思う、今何時なんだ?振り向いた先
自室の机の椅子に座って斜め上にある時計を確認してみる。
「ヤッベぇーー!?急いで準備する!すまん!」
レンは急いで一階の洗面台に向かい
準備に取り掛かかり始めた
「洗顔ヨシ!歯磨きヨシ!制服ヨシ!」チラッっと時計を見てみる、8時10分丁度!
起きたのが8時5分だから
「ヨッシャア!新記録だぜ!!」
朝からバタバタ騒いでいると
たんったんっと階段を降りる音が聞こえてくる。
「あら??レン君?おはようっ」
上機嫌そうに姿を現したのは
すっと通った鼻に優しげな垂れ目で
おっとりとした顔。既に30前半だが
近所では美人な若妻で通っている、母親のレティだった。
「ちょっと母さん!?今日は起こしてって言ってたのに?!」そんなレティを見るなり
悲痛の叫びを上げたレンに対して
「!?」っと優しげな顔を驚愕に染め
「あぁ…あなた、レンが反抗期です…。
私の教育が……」と今さっきの上機嫌が嘘の様に
地面に座り込みシクシク泣きながら何事かを呟いている。
それを見て慌てたレンは
「ちょ、母さん嘘嘘!ごめんなさい!」
と謝り出したその時、ガチャッ!
玄関の扉が勢い良く開き
「ちょっと!レン!早く早く!」
待ちきれ無くなったカイトが呼び始めた。
「おう!直ぐ行くからちょっと待ってくれ!」
玄関先で待つカイトに向け大声で返事をした後
「母さん今日は俺入学式だから
カイトと行ってくるよ?!」とその言葉でようやく
レンの慌て様を理解したレティは
「あら?そうだったかしら?起こせなくてごめんなさいね?じゃあ早く行ってらっしゃいな!」
レンは今日の事を忘れていたな?
という思いを乗せジト目を送った後
「じゃあ!行って来まーす!」と勢い良く
玄関に向かって行った。
読んで下さりありがとうございました!