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三人目の勇者  作者: N氏
帝立勇者育成学園篇
1/5

プロローグ

初投稿!

魔王暦元年


噎せ返る様な血の匂いと

夥しい数の死体…その戦場の中心地。



そこに銀の長髪を、後ろで一つに纏めた男が

堂々と歩を進めた後立ち止まり

息を荒くしている、赤い短髪の青年を見下ろしていた。


青年は左手に持った槍で

体を支え、どうにか片膝を突いている。

という様な状態であり

その槍は血で赤黒く変色し今迄の激戦を窺わせる。


銀の髪の男は右手に持った剣を鞘に納め

戦場を見回しながら言う。

「これが貴様ら人間の選択の結果だ。」言った後徐々に言葉に力を込めて更に続ける。


「やはり紛い物では荷が重かったのではないか?

三人目だと?笑わせる!一人目は行方を眩ませ

二人目はこの私が殺した!

そして三人目は膝を突き、今屈し様としている!

勇者とは一体何の為にいる!?」

その言葉に込められた激情に対し、青年は笑っていた。


ピクッと男の右眉が動き、怒りのままに吠え


「何を笑っている!」目では追いきれない程の

スピードで腕を振り上げ、右の拳で青年の顎を掬い上げる様にアッパーを放つ。


すると青年は玩具の様に吹き飛び、数回バウンドした後、停止しゆっくりと起き上がった。

「だって...笑っちまうだろ?

魔王であるアンタの言う通りだ。

勇者って何なんだろう?ってな…

少しだけ考えてたんだよ。」


青年はフラつく身体を抑え、男...魔王に正対し

ゆっくりと歩を進めて行く。


近付くにつれ青年の右手は光を帯び出し、その光の輝きがピークに達した一瞬の後、光は霧散し

青年は自身の身体と同サイズ程の戦斧を手にしていた。


「俺、馬鹿だからなぁ~…」と俯きながら言い

その後真剣な表情を魔王に向けて

「だから、勇者はなんなんだ!?とか

そんな難しい事は分からねぇ…

けど大切な人を傷付けられた!

だから俺は戦うんだ!」っと大声でいい放つ。


魔王は言葉を受けた後、一度目蓋を閉じ静かに言う「大切な人……か…。」そして目を見開き

「だがそれは我等魔族も同じ事だ!」


その言葉を切っ掛けに魔王の威圧感が増していくが、青年は更に言葉を放つ。


「さぁ!そろそろ終わらせようぜ!

俺達とテメェ等の戦いを!」


宣誓と同時に戦斧を天に掲げると、斧の刃の中心に埋め込まれた赤い宝石から、赤い光りが迸る。

やがて光りが戦斧の刃全体に行き渡り

その光に呼応する様に、槍からも光が漏れだした時


魔王が抜剣し刃に黒色のオーラを纏わせ呟いた。


「あぁ…終わらせようか、私が貴様を切り捨て

この悪夢の幕を下ろそう。」


その魔王の言葉が合図になったのか

二人共に腰を落とし両足に力を溜め、ダンッ!っと地を踏み締め、砕いた音が鳴り響き


勇者と魔王は敵を滅ばさんと駆け出した。

暇潰しに読んでって下さい!


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