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君の笑顔  作者: 咲羅
2/7

★2.夏祭り計画

「あち〜。教室にクーラー1台くらいつけろよ!」

陽太が言った。

今は七月。後、一週間で夏休み。

だから暑いわけ。

陽太に告白してからもう一週間がたった。

恋人同士らしいことは一緒に帰るぐらいしかしたことなくて…。

デートもしてないし。

せめて、明後日の夏祭りは一緒に行きたい…。

「おい。どーしたんだよ。ぼけっとして」

隣にいる陽太が言う。

「いーや。なんでもないよ」

夏祭りの事考えてた。なんて恥ずかしくて言えない!

陽太から誘ってくれないかな〜。

あ…。陽太から誘うなんて、ありえない。

陽太そういうキャラじゃないし、毎年友達と行ってんじゃん!

恥ずかしいなんて関係ない!

早く誘わなきゃ。

「あのさ!」

あたしたちは同時に言う。

「先…言って」

あたしが譲ると、

「沙知から!」

と顔を真っ赤にして言った。

陽太も恥ずかしい事を話そうとしてるんだ。あ、もしかしたら一緒かな。言いたいこと。

「じゃあ…。同時に言おう」

あたしが言うと、陽太は、

「絶対違うから!」

と言う。

あたしは

「神様が一緒だって、言ってるの〜」

と言った。

「じゃあ、俺はその神様を信じるよ。神様を信じるなんて産まれてはじめて」

と陽太は笑いながら言った。

「せーの」

夏祭り一緒に行こう!って言えばいいんだ。

言えば。

「夏祭り一緒に行こう!」

あたしたちはまた、同時に言った。

「ほら。一緒じゃん。言ったとおりでしょ」

あたしが言うと、

「ははっ。そうだな」

と陽太は笑った。


「返事なんてしなくても分かるよね」

あたしが聞くと、

「当たり前だろ」

と陽太は言った。

返事なんてしなくても分かる……。

こういうのを恋人同士と言うのかな。

「沙〜知。夏祭り一緒に行かない?」

友達の絵里、春花が誘って来た。

「ごめん…。今年は行けない」

あたしがあやまると、絵里たちは、

「えー!沙知の事を好きな神崎もいるよ」

と言った。

神崎とは学校一のもてる男子で、一ヶ月前ぐらいにあたしは告白をされた。

もちろん断わったけど、諦めてくれなくて。

「あ、そういえば。沙知、簗木と話してたのー?初めてみた〜」

と言ってきた。

「いや…。違うの。これは…」

あたしがごまかそうとすると、陽太は

「沙知は夏祭りは俺と行くんだ」

と言った。

絵里たちはびっくりしてた。

「えぇー!」

絵里と春花は声を合わせて言った。

「ごめんね。なかなか言い出せなくて」

二人は首を横にふった。

「あやまんないでよ。てか、二人が付き合って良かったよ。沙知、陽太の事好きだったし」

あたしはその時、二人と友達になって良かった。と思った。

「あ」

春花が言った。

「どうしたの?春花」

あたしが聞くと、

「沙知、絵里、耳かして」

と春花が言った。

「あんたたち。大事なもの、忘れてる」

春花が耳元で囁いた。

「それがあったかぁ!」

絵里が言う。

「買うの…付き合ってくれる?」

あたしが聞くと、

「もちろん!じゃあ明日ね!」

明日は土曜日。

帰り道、あたしは聞かれた。


「何、買いに行くの?」

言ったら楽しみがなくなっちゃう!


「喜ぶよ。きっと」

あたしが言った。

そしたら陽太は

「分かった。楽しみにしてるよ」

って言ってくれた。

――次の日――

プルルルプルルル

春花から電話だ。

「もしもし」

あたしが言うと

「おはよう!」

と言ってきた。

あたしも

「おはよう!」

と言った。

「今日の待ち合わせ場所は○△公園ね!1時だよ」

あ、そういえば。待ち合わせ場所も時間も決めてなかった。

「絵里にはもうあたしが言っといたから」

春花が言った。

「うん、分かった」

とあたしは返事した。


「今は九時か…。まだ時間があるなぁ」

四時間も一人で何してよう。

チャラリラ〜

「メール?」

あたしは携帯を開いた。

陽太からだ!


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