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★1.好きって言った
スキ。って君に数えきれないほど言った。
キライ。って君に数回言った。
死んじゃえ!って君に一回だけ言った。
死んじゃえ!なんてたとえ何があっても愛する人に言う言葉じゃないよ。
言わなければよかった。って後悔してるから、またあたしの名前を呼んでよ。陽太。
「スッ、スッ」
「なんだよ。俺忙しいの。早くしてくれる?」
目の前にいる自己チューヤローの簗木陽太はあたしの好きな人。
「スッ、スキ!」陽太はびっくりしてた。
「沙知は俺が好きなんだ〜」
陽太はニヤッっと笑う。
「好きだよ!悪い?!」
あたしは自分でも分かった。顔が赤い事を。
「悪くないよ。嬉しい。付き合う?」
陽太はあたしに言う。
「あたしでいいの?」
あたしが聞く。
「俺だってずっと好きだったんだ」
陽太はあたしを抱き締める。
「うん…」