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朝と銀ちゃん
「真祐〓」
おはようございます。
橋本真祐です。
朝は苦手……(泣)
うっすら目を開けると、
お気に入りのくまのぬいぐるみが。
「ほぇ…?」
くまがしゃべってる??
「真ー祐ー」
やっぱりしゃべってる…
「おはよう…」
ひとまずあいさつしよう☆
「誰でしょーっ?」
だんだん目が覚めてきて、くまを支える手が見えた。
「んんっ……?」
その手を触ると、
手の甲に見覚えのある傷があった。
「銀ちゃん…?」
「正解!早く起きなー」
くまの後ろに、きらきらした銀髪が揺れた。
南銀次。
一つ年上の、幼なじみ。
名前と同じ銀の髪があたしは大好き。
「おはよう銀ちゃん」
「おはよう真祐。さくらさんが怒るよー」
ちなみにさくらっていうのはあたしのお母さん。
銀ちゃんはいつも窓から入ってくる。
まぁお兄ちゃんみたいな銀ちゃんなら安心だけど。笑
「はぁい。じゃあ後でね」
部屋でくつろごうとしてる銀ちゃんを追い出して、
あたしは制服に袖を通した。
高等部の制服もやっと慣れた。
もうすぐ5月。
部活も今日から始まるし!
頑張るぞぉー!!!