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体験談系エッセイ

後ろに殺人鬼がいます!

作者: 七宝

図書館で本を読んでいると、後ろから『ブッ!』というオナラに間違いない音が聞こえてきた。


少しクスッとしてしまったが、よく考えるとこんな公共の場でスカさずに屁をするなんて正気の沙汰じゃない。


でもまぁ、出てしまうこともあるのだろう。人間だもの。

そう思った時だった。


『ブブブブブブビブビブビプピリピピュウ〜』


油断したところにとんでもない屁の音が響いた。


屁をし終わったあと、「ふぅ」というような声が聞こえた。


「ふぅ」ということは恐らく、あの屁は自然に出てしまった屁ではなく、力んで出した屁なのだろう。だからおっさんはため息をついたのだ。


こんな公共の場で力んで屁を出す人間が後ろにいる。


私は恐怖した。

恐らくこういう人間は殺人をなんとも思っていない。凶器を持っていれば私など一瞬だろう。


『ぶりぶりぶりぶりぶりぶりぶぅ〜〜〜』


『ブピブピブポ〜〜〜〜〜〜〜〜』


『ポピッ』


それからは屁の音がする度に震えた。


周りの人がこちらを見ている。

みんな私ではなく後ろの男だと分かっているのだろうか。

私のことを犯人だと思ってはいないだろうか。


もう、心が尋常じゃないくらい痛い。

こんなところに居てはいけない。早くどっか行かないと!


そう思ったが、そうなると私が屁の主説が補強されてしまう気がしたのでやめた。


屁の音がして、席を離れる。

こんなの犯人の行動に他ならない。


「ンンンンンン〜〜〜〜〜〜〜ッダ!」『ぶびぶびぶびぶびぶびぶびぽ!!!!!』


口を閉じたまま「ンー」と叫びまくるおじさん。

相変わらず勢いのある屁。何食ったらそうなるんだよ。


ていうか、図書館で叫ぶのってヤバくない?

ヤバいよね? やっぱ人殺しを何とも思ってない系だよね?


どうしよう(´;ω;`)もう⋯⋯!

その後おっさんは数時間にわたり屁をし続けた。人体からそんなに屁が出るわけがないので、妖怪なのではないかという結論に至った。殺人鬼よりよっぽど安全である。


もしかしたらそういう病気なのかも?


でも怖かったのは事実だから。

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